韓国文化体育観光部は、大韓体育会、慶尚北道と合同で実施した平昌冬季オリンピック女子カーリング韓国代表“チーム・キム”に関する疑惑の調査結果を発表した。
平昌五輪の女子カーリングで銀メダルを獲得した“チーム・キム”は、親密な結束力と優れた競技力で多くの国民から愛された。しかし昨年11月、指導者から不当な扱いを受けたと暴露して、大きなイシューとなった。
“チーム・キム”のメンバーはオリンピックから8カ月余り過ぎて、これまで精神的支柱としての役割を務めていたとされる大韓カーリング協議連盟キム・ギョンドゥ元副会長と、その娘キム・ミンジョン監督、そしてその夫であるチャン・バンソク監督から、不当な扱いを受けたと主張した。
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争点は、▲キム・ギョンドゥ元副会長の暴言とチームの私有化、▲キム・ミンジョン-チャン・バンソク夫婦の資質の問題、▲大会賞金の未払いと取り扱い問題の3点だ。
韓国文化体育観光部は昨年11月19日から12月21日までの5週間にわたり、文化体育観光部2人、大韓体育会3人、慶尚道2人で合同監査班を構成し、義城(ウィソン)郡庁と慶尚北道体育会への監査を行った。両者の書類を調査し、慶北体育会カーリング選手はもちろん、指導者や大韓カーリング競技連盟の関係者の陳述も確保した。
“チーム・キム”にまつわる騒動は、単にチーム内の問題ではなく、韓国カーリング界を牛耳ったという疑惑を受けるキム・ギョンドゥ元副会長の真相調査にまで広がった。
監査班はこの騒動が韓国カーリング界に及ぼす影響を考慮して、指導者の不当行為だけでなく、会計などの精密な調査と分析が必要であるとし、公認会計士2人を外部専門家に加えた。キム元副会長が管理した慶尚北道カーリング訓練院をはじめ、問題として提起された部分を掘り下げて調べたという。
韓国文化体育観光部は監査の結果、慶北体育会カーリング指導者たちの選手たちへの人権侵害、賞金と助成金の横領、補助金精算の不適正、採用不正、慶北体育会カーリングチームと義城カーリングセンターの私有化があったことを確認した。
韓国文化体育観光部は監査の結果に基づいて、▲捜査依頼6件(以下、重複を含む・捜査対象者3人、機関2つ)▲懲戒要求28件(懲戒対象者は10人)▲注意1件▲返還4件▲機関警告(注意)4件▲改善7件▲勧告11件▲通報1件など、計62件の監査処分を要求する。
また関連する法律に基づいて、今後1カ月間は監査結果に対する異議申請を受け、最終的な結果を慶尚北道と大韓体育会、大韓カーリング競技連盟、慶北体育会に通達する予定だ。
各機関は通達に基づいて懲戒、改善、司法措置、勧告事項の履行などを韓国文化体育観光部に報告する。
韓国文化体育観光部の主要監査結果は、以下の通り。