実は、すべての過程が簡単ではなかった。芸能人として活動していたときは、予め環境が用意されていて、ただそこで頑張ればよかったけれど、ユーチューバーはまったくそうではない。撮影前は脚本家であり、プロデューサーであり、撮影中は面白い作品を作るのに試行錯誤する出演者であり、カメラ監督でなければならない。私がしっかり映っているか、ピントもずっと確認しなければならない。
ペースを失わないために、撮影が終わったらすぐに編集に取り掛かるのだけど、字幕を入れるときに強調する部分を考えたり、著作権にも気を使う。1人でたくさんのことをチェックするのが少し大変だった。
――1つの動画を撮影、編集するのにどのくらい時間がかかるのか。
撮影から編集まで全部やろうと思ったら2日くらいかかる。私は1人で作業している上に、何度も確認するのでもう少しかかると思う。そして、“この部分をもう少し面白く生かせないか”、“もっと興味を引くようにできないか”と、考えたくてわざと何回も観たりする。
――コンテンツを考えるうえで悩むところは?
ピラティスの資格を持っているので運動のコンテンツに挑戦してみたけど、カメラが1台しかなくて制限が多かった。構図を合わせるのもちょっと大変で、撮影したものを全てボツにしたこともある。カメラの動きが少ない範囲でどんなコンテンツを作れるか、一生懸命考えている。
――自信のあるコンテンツは?
専門的な知識があるわけではないが、美容コンテンツを挙げたい。昔から、ユーチューバーであるRISABAEのファンだったこともあって、美容の分野に関心を持つようになった。彼女の動画を観て、メイクで興味深いコンテンツを作れることに驚いた。私もメイクに関心があったから、より楽しめたのだと思う。私はRISABAEのように専門的な美容のヒントを伝えることはできないけれど、10年間コスメショップに通いながら身に着けた一種のメイクアップヒントを、たくさんの人たちと共有したい。
――歌手ではなくユーチューバーのチョン・ハナとして人々に見せたいものは?
たくさんの人たちが、リフレッシュしたいときや退屈なときに私の動画を観て楽しさを感じてくれることを願っている。私は頭を休ませたいときにユーチューブで動画を楽しんでいたから、自分もそんな気持ちにさせるユーチューバーになって、たくさんの人に楽しんでもらいたい。
――目標とするユーチューバーは?
このごろムパサさんのチャンネルにハマっている。まるでバラエティ番組を観ているようで、本当に面白い。あんなふうにコンテンツだけで楽しさを与えられる人になりたい。女子版ムパサになるのが目標だ。
――芸能活動では感じられなかった、ユーチューバーの魅力は?