「私と関係のないデマに、とてももどかしい思いをしました。家族まで苦しんで、とてもつらかった」
女優コ・ジュンヒにとって2019年は、1年が100年にも感じられただろう。
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去る3月に韓国芸能界を揺るがしたスキャンダル、「バーニングサン事件」の被害者となったコ・ジュンヒ。YGエンターテインメントの性接待に関与したとされる芸能人らが交わしたカカオトークのやりとりで「ニューヨークに行った女優A」の存在が言及され、偶然ニューヨークに滞在していたコ・ジュンヒに性接待の関与疑惑が浮上したのだ。
コ・ジュンヒは当時YGエンターテインメントに所属していたため、世間からの視線はさらに冷酷なものだった。
当該のデマ以降コ・ジュンヒの活動には赤信号が灯り、数カ月間業界から姿を消さざるを得なくなった。本人が「事実無根」と疑惑を一蹴し、法的対応にまで乗り出したにも関わらず、イメージダウンは避けられなかった。
予期せず長い空白期間を過ごしたコ・ジュンヒは、これまでの心境を打ち明ける時間を作った。「久しぶりのインタビューで緊張したし、数日寝そびれた」としながらも、率直な気持ちを語っている。
「この期間は、家族とたくさんの時間を共にした」と近況を伝えたコ・ジュンヒは、YGエンターテインメントとの決別以降、辛い時期を過ごしたと明かした。
「YGエンターテインメントとの契約が満了し、移籍先として検討したプロダクションたちと数回ミーティングを行った。推測性の悪質な書き込みにも対応しなければならなかった。弁護士の選任や、諸々の準備や手続きを会社のサポートなしに1人でやらなければならず、毎日が本当に忙しかった」
コ・ジュンヒは去る4月、デマの影響でそれまで検討していたドラマ『パフューム』(原題、KBS2)の出演を取り消している。彼女は当時を振り返り、こう話した。
「何か心あたりがあるから、私が自分から出演を取り消したのだろうと思う人もいた。だけど実際は、降板を通告されていた。突然殴られてひったくりにあったような、そんな気分だった。
私も知らないところであんな状況になって、とてもつらかった。自分の意思とは関係なく根拠のない噂が拡散されて、悪質な書き込みも増えた」
しかし、コ・ジュンヒは強硬な姿勢だけは忘れなかったという。
「ぴったり1日だけ、困惑することにした。次の日からは自分をしっかりともって、上手く解決しなければならないと思った。そうすれば家族を傷つけることもないし、知人らに対しても堂々としていられると思った。法的対応を決めたのも、愛する人々を守ろうという気持ちが大きかったからだ。黙っていると、デマを認めることになってしまう。ドラマに出演できなかったのは、とても悔しかったけど」
2001年にデビューしたコ・ジュンヒは、芸歴20年目の大ベテランだ。「流れた時間のぶんだけ悪質な書き込みに対しても鈍くなった」と切り出し、自分なりの対処法も話している。
「傷つかないと言えば、嘘になる。だから、私は悪質なコメントを必要以上に見ないし、良いことばかり考えるようにしている。世の中の人々にポジティブなエネルギーを与えなければならない職業なので、私自身が私を信じて守らなければならない。一言でいうと、動揺しないこと」