「あまりにも長い間同じ時間を一緒に過ごしたので、今もどう過ごしているか目に見えるようだ。私たちは、例えばあることに気づく時期や悩みなどが似ている。同年代だからこそ会話も似ていた。すでにたくさん話し合っているし、今も考えは同じなので以前と大きく変わった部分はない」
所属事務所の移籍についても、率直に話してくれた。
「17年という長い間、お姫様のように育てられてきたが、ふと外の世界が知りたくなった。SMエンターテインメントは家族だったし、私のことを実の子供のように思ってくれていることを知っている。だからこそ、これから(どうするか)が重要だ。女優としてはまだ多くの作品に出ていない分、自分を客観的に見たい、現実的なアドバイスを受けたいと思った」
“少女時代”という看板は、それだけでも多くを語る。去る10年間、韓流スターとして世界各地を飛び回ったアイドルとして、後輩アイドルにいってあげたいアドバイスはないだろうか。
そう聞くと、「最近はデビューと同時に注目を浴びる。突然降り注ぐスポットライトが大変ではないかと思った。人気を楽しむ暇もなく次の仕事をこなしている」と、真っ先に心配の声を上げた。
そして「私の場合、この仕事がすべてではないと考え直したら心が楽になった。自分をどん底に落としたのは、“もしこの仕事につかなかったら…”と挫折したとき。今はただ、“この仕事をしなくても生きられる。健康に暮らそう。周りにいい人たちさえいてくれれば幸せ”と思い、安心している」と語った。
「長い練習生時代を過ごしたので、物心つくのが早かった」と話すスヨンは、初心にかえって演技をするうちに、強迫観念めいた不安や心配から抜け出せたという。特に“人間チェ・スヨン”に戻って旅行をするなど、意味深い時間を過ごしながら変わっていったそうだ。
そして女優としての目標もできた。
「財力と権力を全部手にした女性キャラクターをぜひ演じてみたい。これまでは上司に怒られ、男性主人公にいじめられる役が多かったので(笑)。自己主張が強く、すべてを享受するキャラクターをぜひ一度演じてみたい」(つづく)