今夏、韓国ではディスコミュージックが再燃した。“ひと昔の音楽”と思われていたディスコミュージックが、再び存在感を放ったのだ。
ワールドスターBTS(防弾少年団)からNiziUで話題のJ.Y.Parkまで、ディスコ調の新曲を選んでいる。
BTSの新曲『Dynamite』は、新型コロナで苦しむ人々に愉快でポジティブなメッセージを伝えるという彼らの思いが込められた。
英語歌詞で制作された『Dynamite』は、楽しいディスコのリズムに「人生は蜂蜜のように甘い」「俺は光り輝くダイヤモンド。それじゃあ行こう」「皆さん、悩みは私に任せて集中してください」など、愉快な歌詞で人々を癒している。
『Black Swan』『ON』のような強烈なカリスマとキレのあるダンス曲ではなく、ディスコミュージックでカムバックしたBTSだが、『Dynamite』は韓国のみならず、世界各国のiTunesで1位はもちろん、米ビルボード「ホット100」で1位を記録し、“K-POPを代表するアーティスト”としての地位を盤石なものとした。
J.Y.Parkもディスコ熱風で功を立てた。
8月12日に新曲『When We Disco』でカムバックし、過去を懐かしむような楽曲で元Wonder Girlsのソンミとコラボしている。
中毒性があるメロディーラインと「刺したのは空ではなくお互いの心だった」「揺れたのは骨盤ではなくお互いの人生だった」というユーモアのある歌詞で、音源チャートでも上位にランクインされている。
他にもEXO-SCが『1 Billion Views』でディスコヒップホップに挑戦し、トロット歌手のチュ・ヒョンミもディスコ調の新曲『戻ってこないでください』(原題)を披露し、60代を沸かせた。
ディスコから連想される「楽しさ」と「思い出」というキーワードが、音楽ファンの心を刺激している。新型コロナで疲れた日常を忘れ、束の間の楽しみに浸ったり、「昔に戻りたい」という気持ちが反映されたためだ。実際に、オイルショックで経済危機に陥った1970年代にも、このような現象が起きていた。
音楽関係者は「単純で軽快なメロディーと簡単に真似できる振り付けがリスナーを元気づけているのではないかと思う。旧世代には過去を思い出させ、新しい世代にはレトロブームが加わって、郷愁を刺激しているようだ」と話している。
さらに別の関係者は「ディスコというジャンルは受け入れられる年齢層の幅が広い。人気アーティストがディスコを用いるのは、特定のファンのみならず、大衆にも近づきたいという気持ちが反映されたものと解釈できる」と述べた。
今後、ディスコミュージックはその勢いを維持できるか、注目が集まる。
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