日本原作のリメイク作品が、韓国で興行不振で苦しんでいる。
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日本の小説やドラマ、映画を原作とするリメイク作品が、韓国ファンを狙っているが、ファンはあまり良い反応を見せていない。
原作の期待値が高いからだろうか。 これまでもそうであったように、日本原作のリメイク作品が興行で利益を得ない現象が、今回も続いている。
2007年に伊坂幸太郎が発表した同名小説を原作とする映画『ゴールデンスランバー』は、2016年に映画『検査外伝』で旧正月特需を得た俳優のカン・ドンウォンを主演に抜擢。
もう一度、旧正月特需を得ると期待していた。
しかも、『ゴールデンスランバー』は公開初日の2月14日、観客動員数が16万人を超えており、雰囲気は悪くなかった。
しかし、カン・ドンウォンのワンマンショーでは力不足であるというかのように、『ゴールデンスランバー』の勢いはすぐになくなった。
映画振興委員会の統合電算網によると、公開6日後の19日に観客動員数100万人を突破した『ゴールデンスランバー』は、それから一週間が経った27日午前になっても、観客動員数は135万人を超えなかった。
『ゴールデンスランバー』の制作費は約75億ウォン(約7億5000万円)で、損益分岐点は270万人だというが、そこまでの道はまだ遠い。
事実、『ゴールデンスランバー』は2010年、日本版の映画が国内で公開されたが、当時も、韓国ファンからは良い反応を得られなかった。
このことを知らなくない映画会社が、今回『ゴールデンスランバー・』を韓国の情緒に合わせて脚色。結末も原作とは異なるようにしたが、韓国ファンの興味を引くには不十分だったようだ。
1月24日に『tvN』で放送開始したドラマ『Mother』もそうだ。
日本で高い人気を集め、大きな賞も受賞した同名ドラマを原作とする『Mother』は、母親に虐待を受けて捨てられたヘナ(ホユル)のために、母になることを決意し、子どもを誘拐したスジン(イ・ボヨン)の物語。
家庭内暴力、児童虐待など社会的なイシューを扱った同ドラマは、原作に負けない細かな演出力と完成度で、好評を得ている。
ただ、全16回の『Mother』は、すでに半分以上の10回が放映されたが、これといった反響を起こしていない。
実際に娘がいる母親として、今回のドラマに期待をかけたイ・ボヨンの演技はすばらしいが、ドラマが社会的な議論を呼ぶことはできていない。
それでも平均2%台半ばをキープしていた視聴率が、2月22日に放送された10話で4.5%(ニールセンコリア集計・全国有料世帯基準)と2倍ほどに飛び上がり、一気に雰囲気が変わるようにも見えるが、はたしてこの視聴率が維持されるかは未知数だ。
もっとも、日本原作のリメイク作品が失敗するのは、今回が初めてではない。