Netflixオリジナルシリーズ『キングダム』で世子(王位継承者)よりも年下の義母である王妃役を熱演した女優キム・ヘジュン(24)。
シーズン2に入って隠してきた欲望を丸出しにし、物語のキーパーソンとなった王妃に対する人気は熱い。
キム・ヘジュンはそれについて「最近はマスクを付けて出歩くので街で話しかけられることはないが、SNSのフォロワーが増えているので、作品とキャラクターに対する人気を体感している」と恥ずかしそうに話した。
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シーズン2での大活躍については、次のように語る。
「王妃はこれまで見たことのないキャラクターだった。実は、私の演技がどうだったいう以前に、若い王妃が野望を抱いていたという、その存在感自体が彼女を差別化させ、視聴者に強烈な印象を与えたのではないかと思う。だから若いけれど怖く、気の強さを表現しようと頑張った。時代劇の作品をたくさん見たが、こんな女性キャラクターは少ない。それでも十分に共感しながら演じることができた」
その演技には好評が集まったが、シーズン1のときは「棒演技」と酷評を受けていた。シーズン2で成長を遂げた秘訣は何か。
「魅力のあるキャラクターを上手く演じたという反応がありがたい。シーズン1の撮影時には、自分でも未熟な部分があったと思う。そういう部分を改善しようと努力した。シーズン2ではもっと大胆に演じるために、キャラクターの性格をしっかり固めた」
酷評を乗り越えた過程についても率直に話した。
「動揺したり、傷つく時もあったが、何よりも自分自身に恥ずかしかった。上手くやりたいと欲を出したのに、力不足だったようで気後れした。ただ、落ち込んでばかりだと演技にも支障があると思った。家族や知人、先輩、監督、脚本家さんまで、いろんな方が応援を寄せ、自信を吹き込んでくださった。本当に素敵な方々のおかげで、気を取り直した」
シーズン2での王妃は、それこそ特別だった。キム・ヘジュンは「変わったキャラクターの姿にワクワクしたし、楽しかった。リュ・スンリョン先輩(チョ・ハクジュ役)も、俳優として欲が出る、格好いいキャラクターだとおっしゃってくれた」
野望を抱えたものの、“娘”という理由で抑圧されてきた王妃の怨みに対し、多くの視聴者が「まさに韓国の長女の怨み」と、共感した。「今までそういう欲望を表に出す女性キャラクターが少なかったので、魅力を感じたのでは」と、キム・ヘジュンは言う。
「父と対立するシーンでも、感情的に吐き出すよりも落ち着いて話しながら王妃の人生を語ろうとした。ただ、今の時代にも彼女に共感する人が多いということに心が痛む。いろんな抑圧から解放される彼女を見て快感を覚え、愛してくださって感謝する」
父親役の俳優リュ・スンリョンをはじめ、チュ・ジフン、ぺ・ドゥナなど、そうそうたる俳優たちとの共演も、勉強になったという。
「リュ・スンリョン先輩は、倒れるシーンで角度などを徹底的に計算し、一発OKが出るのを見て“本当に格好いい”と思った。先輩たちのおかげで難しいシーンも楽しく撮影できた。私のエネルギーが引き出されるよう、上手く導いてくださった。恐縮せずに自分のやりたいようにしろと言われた。前もって一緒に相談したり、待ってくださってありがたかった」
キム・ヘジュンにとって『キングダム』は、格別だ。「“初めて”が多い作品」と作品を定義した彼女は、「名残惜しい。長い期間を王妃として生きていたが、とても良かった。女優人生においても、人間キム・ヘジュンの人生においても温かい作品として残るはず。こんなに大規模の作品なのに、優しい人たちばかりの作品に恵まれるなんて、すごく光栄だ。今後の役者人生の原動力になりそう」
シーズン3からは視聴者に戻る彼女は、「展開が気になって仕方ない」と、期待感を表した。
「シーズン2のエンディングで、チョン・ジヒョン先輩、アン・ジェホン先輩、キム・ガンフン君が登場した。新しいキャラクターがどんな役割を果たすか知りたい。従来のキャラクターもどう変わったか気になる。すべてが気になるし、楽しみだ」
2019年に韓国で公開された映画『未成年』(原題)で「第40回青龍映画賞」新人女優賞を受賞し、『キングダム』によって2020年の“最注目女優”となったキム・ヘジュンは、「いつも信頼感を与え、期待に応える役者になりたい。感情で誰かを説得する職業だと思うので、温かいものを伝えられる役者になりたい」と今後の意気込みを語った。
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