サムスン・ライオンズに加入した元東京ヤクルトスワローズのデビッド・ブキャナンは、同じく新加入のタイラー・サラディーノとともに2020年シーズンの攻守の中軸を担うことを期待されている。
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1月30日、春季キャンプ地の沖縄県へ向かうべく仁川国際空港に姿を現したサムスンの選手たちの中に、ブキャナンとサラディーノもいた。
通常、外国人選手は韓国を介さずキャンプ地で直接合流するケースが一般的だが、彼らは出発地から他の選手とともにした。
サムスン関係者は「前日に大邱(テグ)に到着し、他の選手とともに行動した。出発からともにすれば結束をより高めた状態でキャンプを始められるだろう」と明かした。
韓国で新たな挑戦を始める2人は明るい表情で報道陣の前に立った。
韓国プロ野球でプレーするのは初めてとはいっても、見知らぬことはない。サラディーノにはアジア系の祖父母がおり、ブキャナンはヤクルトで日本プロ野球を経験した。
かつて韓国プロ野球で活躍した外国人選手の話も聞いているようだ。サラディーノは「(エリック・)テイムズがホームランをたくさん打ったことは知っている。テイムズは韓国の話をするときいつもウキウキしている」と明かした。
ブキャナンは「(デビッド・)ハフにはヤクルト時代に韓国プロ野球のことも含めていろいろ話した。(ベン・)ライブリーとはフィラデルフィアで一緒だったし、(ダリン・)ラフもよく知る仲だ。彼らから聞いた話は多い」と付け加えた。
昨シーズンの韓国プロ野球は反発係数が下がった公認球の余波を受け、多くの変化に直面した。サラディーノとブキャナンも早いうちに適用しなければならない。
「ホームランが出にくいからバットフリップ(打った後にバットを放り投げること)をする機会も減りそうだ」と笑ったサラディーノは、「でも今シーズンは期待できそうだ」と愉快に受け止めた。
ブキャナンは「ライブリーが“ボールがより小さくなって縫い目も変わった”と話していた。打ちにくくなったのであれば、投手にとってはいいことだろう」とポジティブな評価を述べた。
最後に2人は、「今シーズンは良いチームメイトと監督、コーチングスタッフらとともにできて嬉しい。沖縄での春季キャンプが期待できる」と優勝を誓った。
これまで以上に重大な任務を背負ったブキャナンとサラディーノ。彼らがサムスンを優勝に導く救世主となれるか、注目が集まる。
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