女子バレー韓国代表の“エース”キム・ヨンギョン(31)が、所属チームのエジザージュバシュ(トルコ)への配慮を見せた。
1月28日、キム・ヨンギョンは仁川国際空港を通じて韓国に入国した。3週間国内に滞在してリハビリを行った後、2月20日にトルコへ戻る予定だ。
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キム・ヨンギョンは先日行われた2020年東京五輪アジア予選で腹筋を負傷した。試合出場が困難な状態だったが、鎮痛剤を服用して痛みに耐え、決勝で22得点を挙げて韓国をオリンピック出場に導いた。
予選後、キム・ヨンギョンは精密検査で4~6週間のリハビリが必要であると診断を受けた。1月18日にはトルコへ渡り、所属チームのエジザージュバシュとリハビリ日程に関する話し合いも行った。
キム・ヨンギョンはトルコに発つ前、「可能なら韓国で治療とリハビリを行いたい」と明かしていた。所属チームにも、トルコよりも心の落ち着く環境で回復に努めたい意思を伝えた。
そして、彼女は所属チームとの話し合いの末に、年俸を削減する選択をとった。代表チームでの負傷により所属チームに影響を及ぼしたことで、一時離脱を強いられることへの申し訳なさを表してのことだ。
キム・ヨンギョンのマネジメントを担当する『LIANAT』は、「キム・ヨンギョン選手とエジザージュバシュは、相互理解と配慮をもとに、適切な水準の契約内容変更に合意した」と明かした。
トルコリーグはまだ9試合が残っており、チャンピオンズリーグも開催中だ。キム・ヨンギョンの離脱は大きな痛手だろう。
それでも、選手の治療が優先である点で双方の考えが一致し、キム・ヨンギョンも心置きなく韓国へと戻ることができた。
◇「8億ウォンを放棄した」と報じられるも…
一部のメディアは、キム・ヨンギョンが所属チームのために8億ウォン(日本円=約8000万円)近い金額を放棄したと報じた。
しかし、これは事実とまったく異なることも知らされた。
キム・ヨンギョンのエージェントを務めるインスポコリアのユン・ギヨン代表は、「報道は事実とまったく異なる。選手側からすれば少なくない額の削減を受け入れたのは合っているが、報道にある8億ウォンとはあまりにかけ離れている」と、事実関係を明らかにした。
続けて、「具体的な金額はチームと合意しているが、エジザージュバシュとしても我々としても、公開することは難しい」と立場を表した。
とはいえ、キム・ヨンギョンが譲歩した金額が決して少なくないことは明らかだ。
とあるバレー関係者は「少なくとも1~2億ウォン(約1000~2000万円)のレベルだろう。キム・ヨンギョンにとっても少なくない金額だったとは思うが、チームを配慮しての決断と見るべきだ」と述べた。
普段から心が広く、クールなイメージを持たれるキム・ヨンギョンらしい行動といえるかもしれない。
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