「ドロ沼化は望んでいない」
平昌五輪カーリング女子で銀メダルを獲得し、“メガネ先輩”の愛称などでも親しまれた前韓国代表「チーム・キム」(慶北体育会)の選手たちが、指導者から不当な扱いを受けたと暴露してから両者の攻防が繰り広げられている。11月12日、韓国文化体育観光部と大韓体育会の合同監査が予定されているなか、指導者全員は辞任で事態の収拾を図っているという。
慶北体育会の事情をよく知る関係者は、「選手たちの主張に反論していたカーリング指導者たちは事態をこれ以上、大きくしたくないという考え。(夫婦関係である)キム・ミンジョン、チャン・バンソク監督は、子供たちが外出できないなど家族が大きな負担を抱えることになったことから、そのように処理したいと考えるようになったと聞いている」と明かした。
チャン監督は先週末、『スポーツソウル』との通話で「選手たちとの争いに巻き込まれることを望まない。指導者の立場でこれ以上、反論する意味がない。監査には誠実に臨むが、現時点では一歩引き下がることが体育会やカーリング協会にとって最善ではないかと思う」と話していた。
チーム・キムは去る11月6日、大韓体育会と慶北体育会、義城郡などに14ページの要請状を送った。慶北体育会側は当初、その内容を指導者たちに伝えず、内部的に確認しようとした。それが2日後、とあるメディアを通じて報じられ、指導者たちも一足遅れて選手たちの主張に触れたという。チーム・キムは要請状を通じて、大韓カーリング競技連盟キム・ギョンドゥ前副会長とキム・ミンジョン、チャン・バンソク監督がいつからか私的な目的で自分たちを利用したと主張。特に指導者からの暴言を受けたことと、褒賞金もまともに受け取れなかったと訴えた。
その翌日、チャン監督はカーリング担当記者に反論文を送った。選手の同意を受けて「キム・ギョンドゥ(慶北体育会)」という名前で通帳を作り、賞金や大会参加費などを透明化して管理したと反論した。
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どちらが真実なのかという攻防が続いている状況だ。しかし暴言などについては具体的な言及はなかった。
世論のチーム・キムのほうへと傾いたのは、キム前副会長が選手に暴言を吐いた録音音声が公開されてからだ。