2020東京五輪出場を狙うサッカーU-23韓国代表の唯一の欧州組、チョン・ウヨン(20)は活躍することができるだろうか。
U-23韓国代表は1月9日22時15分、タイで行われるアジアサッカー連盟(AFC)U-23選手権グループリーグC第1戦で、中国と対戦する。
【注目】東京五輪への“死のロード”が始まる…U-23韓国代表はどんなチームなのか
チョン・ウヨンは東京五輪の出場権がかかったU-23選手権に出場する“飛び級世代”の1人であり、唯一の欧州組だ。
U-23韓国代表の主軸は1997年生まれだが、チョン・ウヨンは1999年生まれで年齢は2歳年下となる。だが、大舞台の経験値は別格だ。
高校在学中だった2017年にドイツ・ブンデスリーガの名門バイエルン・ミュンヘンと契約した彼は、ユースチームでプレーし、2018-2019シーズンは2軍チームが参加する4部リーグで活躍した。
当時リーグ31試合に出場し、13ゴールを決めて注目されたチョン・ウヨンは、19歳だった2018年11月27日、“夢の舞台”といえる欧州チャンピオンズリーグに出場した。ドイツの名門に入団してから1年余りで、ユースチーム、2軍を経てトップチームデビューを果たしたのだ。
今シーズンはフライブルクに移籍し、さらなる活躍を期待されている。
U-23韓国代表を率いるキム・ハクボム監督にとってチョン・ウヨンは、千軍万馬と同じだ。イ・ガンイン(バレンシア)、ペク・スンホ(ダルムシュタット)といった欧州組が、所属チームの選出拒否で合流できなかったからだ。
さらにチョン・ウヨンは、今大会の同グループに入った“優勝候補”ウズベキスタンと2019年10月に行った2度の練習試合で、派手な個人技を披露しながら1ゴール1アシストを記録し、強い印象を残した。
キム監督はチョン・ウヨンの能力を最大限に活用するという計画だ。
チョン・ウヨンは今大会を通じて、オリンピック本大会出場という当面の目標に加え、A代表入りにまでつながる進化を夢見ている。2019年のU-20ワールドカップで“飛び級”でありながら、圧倒的な存在価値を証明したイ・ガンインが手本だ。
イ・ガンインは満17歳だった2018年10月31日、スペイン国王杯(コパ・デル・レイ)を通じて韓国選手歴代最年少欧州リーグデビューを果たした。ただそれまでは“未完の大器”に過ぎなかった。
しかし2019年6月のU-20ワールドカップで2ゴール4アシストを記録し、韓国を史上初の決勝進出を導いた。さらに14年前のリオネル・メッシ(アルゼンチン)のように、18歳でゴールデンボール(大会MVP)を受賞した。U-20ワールドカップでの活躍は、所属チームのバレンシアで立場を確立するきっかけにもなった。
フライブルクで激しいレギュラー争いを行っているチョン・ウヨンにとって、昨年のイ・ガンインのように“飛び級”で臨む今大会、そして東京五輪は、自らの価値を証明する絶好の舞台だろう。
第1戦の中国を相手に、チョン・ウヨンは飛び抜けたプレーを見せることができるか。U-23韓国代表のもう1つの観戦ポイントだ。
前へ
次へ