リュ・ヒョンジンからすればジャックポットを引いた思いだろうが、ブルージェイズはその価値に見合う効果を得られない、という論点だ。
『ESPN』は直近のコラムで「直近の5シーズンで2回しか160イニング以上を投げたことがない32歳の投手に対し、4年8000万ドルの契約を結ぶのは驚きであり、おそらく間違いだ。ブルージェイズはリスクの高い今回の契約に後悔するだろう」と書き記した。
リュ・ヒョンジンはメジャーデビューした2013年シーズン(192イニング)と今シーズン(182.2イニング)を除くと、『ESPN』の指摘通り160イニング以上を消化した実績がない。現地からネガティブな反応が出るのも当然だろう。
ブルージェイズの所属するア・リーグ東地区は別名“地獄のリーグ”とも呼ばれる。また、ホーム球場はホームランが出やすく、内野陣もドジャースに比べて手薄だ。このことからも、一部メディアはリュ・ヒョンジンの来シーズン成績を150イニング消化、10勝、防御率3.51と厳しい評価を下している。
だが、リュ・ヒョンジンは復帰の可能性が5%にも満たない肩の手術に打ち勝ち、今シーズン華麗な活躍でサイ・ヤング賞候補に挙がっただけでなく、メジャー全体の防御率トップにも立った。
ブルージェイズを新天地に選んだことで、外部環境は厳しくなったかもしれない。だからこそ“コリアン・モンスター”が真価を発揮できれば、さらに輝くことも可能だ。