韓国プロ野球KBOリーグでは実現しなかったサウスポー対決が、太平洋の向こうで実現するだろうか。可能性はゼロではない。
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FA(フリーエージェント)のリュ・ヒョンジンは12月23日(日本時間)、トロント・ブルージェイズと4年8000万ドルで契約した。
メディカルチェックと契約書への署名など手続きは残っているが、大きな異変がない限り、ブルージェイズのユニフォームを着ることになる。7年間プレーしたナショナル・リーグ所属のロサンゼルス・ドジャースを離れ、アメリカン・リーグ東部地区で新たな挑戦を始める。
リュ・ヒョンジンのブルージェイズ移籍により、韓国人メジャーリーガーの投打対決を観戦する機会も増えそうだ。チェ・ジマン(28、タンパベイ・レイズ)やチュ・シンス(37、テキサス・レンジャーズ)といった選手が、ア・リーグでプレーしているからだ。
特にチェ・ジマンの所属するレイズとは、同じ東地区で1シーズン19回も対戦する。東山(ドンサン)高校の“先輩後輩対決”も起こりえるだろう。
また、今冬に韓国プロ野球からメジャー進出を果たしたキム・グァンヒョン(31、セントルイス・カージナルス)との対決にも注目だ。
リュ・ヒョンジンとキム・グァンヒョンは、2008年シーズンから韓国プロ野球で韓国最高サウスポーの雌雄を競った(当時リュ・ヒョンジンはハンファ・イーグルス、キム・グァンヒョンはSKワイバーンズに所属)。
野球韓国代表でも同じ釜の飯を食べた2人だが、実は2人の直接対決が実現したことは一度もない。2010年5月23日に韓国プロ野球で初の直接対決が予想されたが、試合が雨天中止となり、2人は雨の降るグラウンドで握手をするに留まった。
そして今回、キム・グァンヒョンのメジャー挑戦宣言を受けた際、リュ・ヒョンジンは「球威は十分通じる。グァンヒョンがメジャー進出に成功したなら、同じリーグで戦わないことを祈る」と笑いながら冗談を述べた。
チームの勝利に向かって最善を尽くす、先発投手としての立場もあるだろう。しかし、初のメジャーでキム・グァンヒョンが実力を証明しようとしているからこそ、2人の間で勝敗を決めたくないという思いもリュ・ヒョンジンの中にはあるはずだ。
結局、お互いが違うリーグに属したことで2人の対戦機会は多くないように思われたが、運命がいたずらをした。来シーズンのインターリーグ(交流戦)でブルージェイズとカージナルスの対戦が決まっているのだ。
両チームの対戦は6月2日と3日、8月19日と20日に行われる。先発1番手を担うであろうリュ・ヒョンジンと、先発4~5番手の座を争うキム・グァンヒョンの登板日程が合えば、初の直接対決が叶うことも夢ではない。
来シーズン、韓国最高のサウスポー2人による直接対決を待ちかねる野球ファンも増えるだろう。
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