リュ・ヒョンジンとキム・グァンヒョンは、韓国野球界を代表するサウスポーだ。
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韓国プロ野球KBOリーグではそれぞれ所属チームは異なったが、お互いに刺激を与え合う存在であり、韓国代表ではともに力を合わせる良き仲間であった。
月日は流れ、リュ・ヒョンジンはメジャーリーグを代表する投手となり、キム・グァンヒョンは韓国プロ野球最高の投手としての名誉を受けた。
そんな2人が12月4日の「2019ジョア製薬プロ野球大賞」の授賞式で、約1年ぶりに顔を合わせた。
タイミングも絶妙だ。リュ・ヒョンジンは2019年シーズン終了後にFA(フリーエージェント)資格を取得し新天地を探しており、一方のキム・グァンヒョンもメジャー進出を宣言して新たな挑戦に臨もうとしている。
メジャーで移籍先を模索中という共通点を持った2人が一堂に会するだけに、彼らに視線が集中するのも無理ないだろう。
リュ・ヒョンジンは自分の今後について「エージェントが頑張っている」と明言を避けたものの、キム・グァンヒョンへのアドバイスと激励を欠かさなかった。「1年ぶりにあったが、コンディションも良く、顔色も明るいように見える。メジャー進出を宣言してから連絡は取っていない。まだ何かを述べるには早いだろう。進展があれば、深く話をするはずだ」と、後輩への配慮を語った。
また「彼は韓国最高の投手だ。数年前には負傷もあったが、見事に復活してみせた。メジャーでも十分通用するだろう。国民に良い姿を披露してくれるはずだ」と、キム・グァンヒョンの成功を期待した。
そのキム・グァンヒョンは、「ヒョンジン兄さんとは1年ぶりに会ったが、僕よりも兄さんの新天地がイシューだと思う。どのチームに行くのか聞いてみたが、お互いエージェントに任せているため詳しい状況は把握していない」と、こちらも今後に関して詳細は述べなかった。
「メジャーでプレーすることが決まれば、適応の問題などをより深く聞いてみたい」と話したキム・グァンヒョンは、「ヒョンジン兄さんについていくには、僕ももっと頑張らなければならない。ヒョンジン兄さんの試合は欠かさず見ていたが、最高の活躍を披露しており、僕にとって尊敬する存在だ。兄さんの後に続く投手になりたい」と、リュ・ヒョンジンをメンターに据え多くの学びを得たいと希望を語った。
来シーズン、2人が同じチームでボールを投げることもイメージできるはずだ。これについてリュ・ヒョンジンは「お互い違うリーグでプレーし、戦わないことを祈る。外で会えばうれしいが、試合で会えばお互いに負担になってしまうはずだ」と、笑顔で冗談を述べた。
一方のキム・グァンヒョンは違った。「同じチームでプレーすればそれ以上に良いことはない。すぐ近くで話ができる環境で、学べる点も多いだろう」と、リュ・ヒョンジンから多くのことを吸収することへの堅い意志を露わにした。
リュ・ヒョンジンはキム・グァンヒョンに、「良い投手だから大きな心配はしていないが、何よりも無条件に健康であることが大事だ。チームメイトとも常日頃馴染むことも重要となる。先にスキンシップを取って上手く過ごせれば問題ないだろう」と先輩としてアドバイスを送った。
キム・グァンヒョンは「メジャーリーグに行くことが僕の目標だ。マイナーリーグでは意味がない。悔いのないようにしたい」と成功への決意を明かした。
まだ2人とも新天地は決まっていないが、韓国最高のサウスポーであるリュ・ヒョンジンとキム・グァンヒョンがメジャーで活躍する姿は、想像するだけでも楽しさと興奮を覚える。
韓国プロ野球を制し、メジャー防御率1位という新たな歴史を築いたリュ・ヒョンジンのように、キム・グァンヒョンも夢にまで見た“ビッグリーグ”で成功の系譜を継ぐことができるか、注目してみたい。
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