新天地ボルドーで挑戦を続ける元ガンバ大阪のファン・ウィジョ(27)が、新たな局面を迎えている。
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ファン・ウィジョはここ2試合連続で、リーグ戦に出場していない。リーグ・アン第15節はひざの軽傷で欠場し、12月4日(日本時間)の第16節では招集メンバーに含まれていたものの、途中出場することはなかった。
パウロ・ソウザ監督は、11月のA代表マッチ2連戦をこなしたファン・ウィジョに休息を与えた。
今シーズンからボルドーに加入したファン・ウィジョは、序盤の2試合を除きほとんどの試合に出場している。選手キャリアの大半を最前線のFWとして活躍してきたファン・ウィジョだが、ソウザ監督からは豊富な運動量を評価され、主に2列目で起用されている。
本来のポジションではないが、ファン・ウィジョは強烈なミドルシュートやスペースを生み出す動きで3得点を挙げ、孤軍奮闘を続けている。ソウザ監督は「ファン・ウィジョはスペースに入るよりも、スペースを生み出す能力が優れている」と、韓国代表ストライカーの2列目起用にこだわっている。
この状況で、ナイジェリア代表で20歳の若手ジョシュ・マジャが才能を爆発させ、ボルドーの新たな攻撃オプションとして急上昇している。
マジャは第16節ニーム戦で先発から出場すると、後半8分までにハットトリックを決め、1アシストも記録するなど大車輪の活躍でチームを6-0の大勝に導いた。
だが、1試合の活躍だけでマジャを主力級というのは時期尚早だ。彼は今シーズン出場した14試合中、11試合が途中出場であるように、試合の流れを変えるジョーカーの意味合いが強い。
ソウザ監督は最前線のFWとして、ジミ・ブリアンを開幕時から重宝してきた。また、ブリアンが先発から外れれば、ファン・ウィジョが代わりに同ポジションに入っていた。
しかし、ブリアンが負傷欠場した第16節ではファン・ウィジョではなくマジャが代わりに起用された。その期待に応えるかのようなハットトリックの活躍に、ファン・ウィジョの立場としては複雑だったはずだ。
第16節の勝利でリーグ3位に浮上したボルドー(勝ち点26)は、12月9日に日本代表DF酒井宏樹が所属する2位マルセイユと激突する。前半戦の中でも、ボルドーにとっては首位争いに食い込むために絶対に負けられない直接対決となる。
2試合連続で休息をとったファン・ウィジョは、マルセイユ戦で先発、途中投入を問わなければ出場する可能性が高い。
11月3日のリーグ第12節ナント戦のゴール以降、ファン・ウィジョは沈黙が続いている。自身の存在感を見せつけるべく、ファン・ウィジョにはゴールやアシストで結果を出すことに期待したい。
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