2列目の組み合わせに、物足りなさが色濃く残った試合だった。
パウロ・ベント監督率いるサッカー韓国代表は11月14日(日本時間)、カタールW杯アジア2次予選・第4戦でレバノンとアウェーゲームを行い、0-0で引き分けた。
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勝ち点8とした韓国はグループH首位の座を守ったが、2位レバノン(勝ち点7)と3位北朝鮮(勝ち点7)の追撃を振り切ることはできなかった。
ベント監督はこの試合、韓国代表が慣れている4-1-2-3のフォーメーションで臨んだ。大きな変化はなかった。ファン・ウィジョとソン・フンミンをツートップに配置し、その後の2列目にイ・ジェソン、ファン・インボム、ナム・テヒを起用した。
ナ・サンホは抜けたが、ファン・インボムとイ・ジェソンを置いて大きな枠組みはそのままだった。2次予選・第1戦のトルクメニスタン戦と、第3戦・北朝鮮戦との違いは、ナ・サンホの代わりにナム・テヒが入ったことがすべてだった。
しかしイ・ジェソンはある程度の役割を果たしたが、ナム・テヒとファン・インボムは期待に及ばなかった。特にファン・インボムは相次ぐパスミスで攻撃の流れを切り、正確性の劣るクロスとシュートで物足りなさを残した。
スリランカ戦で11カ月ぶりに代表復帰したナム・テヒも、体が重かった。ベント監督は中東で活躍する彼に信頼を示し、ベスト11として起用したが、期待に合う活躍はなかった。韓国は前半、61%と高いボール支配率を記録しながらも、枠内シュートはわずか2本に終わった。ボールを長くキープしたが、最前線と2列目の連係がスムーズではなかった。
ソン・フンミンが2列目どころか、3列目まで下がってボールを受けるシーンもあった。ファン・ウィジョも特有の動きで攻撃のチャンスを作ったが、ボールタッチの回数自体が少なかった。ファン・ウィジョは3試合連続の沈黙を継続することになった。
ベント監督はファン・インボムに対して「長所が多い選手」と強調して信頼を隠さないが、この日だけは違った。後半開始とともにファン・インボムを外し、ファン・ヒチャンを投入して変化を与えた。
ファン・ヒチャンがファン・インボムのポジションに入り、イ・ジェソンが中央に移ったことで、韓国の攻撃にも活気が生まれた。後半39分にイ・ジェソンに代わってピッチを踏んだイ・ガンインも、高いキープ力とスペースを活用する正確なパスで、安定した姿を見せた。
しかし結局、ベント監督の選択はレバノンに引き分けという物足りない結果を残しただけだった。選手への信頼もいいが、時には変化が必要だ。韓国の2列目には、人材が多い。どの組み合わせが最高の効果を生むのか、今一度考えるべき時点だ。
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