女子バレー韓国代表の美人アタッカーは健闘したが…Vリーグ首位が見せるバレースタイルとは?

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リーグ最高のアタッカーをもってしても、2019年シーズンのGSカルテックス“高空バレー”は易々と打ち破れない壁となっている。

11月17日、仁川(インチョン)の桂陽(ケヤン)体育館でVリーグ女子第2ラウンドのGSカルテックス対興国生命ピンクスパイダーズが行われ、GSがセットカウント3-2(25-21、18-25、23-25、25-20、15-12)で勝利を収めた。

この勝利で勝ち点2を得たGSは6勝1敗(勝ち点18)となり、現代建設ヒルステート(6勝2敗・勝ち点17)を抑えて首位に上がった。女子バレー韓国代表イ・ジェヨン擁する興国生命は、4勝4敗(勝ち点15)で3位にとどまっている。

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GS対興国生命の一戦は、Vリーグ女子の中でも指折りのビッグマッチの1つだ。勝敗が首位争いに大きな影響を与えるのはもちろん、GSにとっては第1ラウンドでの全勝を動力に逃げ切りを図る絶好のチャンスだ。対する興国生命も、GS相手に勝ち点3を得ることは開幕前に轟かせた“1強”の威厳を取り戻す良い機会でもあった。

興国生命のイ・ジェヨンが始めた場外舌戦にGSのカン・ソフィも応酬するなど、国内両エース間の神経戦によってすでに雰囲気は熱を帯びていた。試合当日は2824人のファンが会場を埋め尽くし、興国生命はホーム開催4試合連続で満員を記録していた。

(写真提供=韓国バレーボール連盟)GSカルテックス

敵地に乗り込んだGS率いるチャ・サンヒョン監督は、外部の声に耳を閉ざした。試合前、興国生命とのライバル関係について質問を受けたチャ監督は、「まったく気を払っていない。わけもなく我々が泥沼の戦いに巻き込まれる必要もない。我々にとって、1つずつ我慢強く試合をこなすことが大事だ」ときっぱりと述べていた。

追う立場の興国生命には、懸念材料があった。主砲ルシア・フレスコが、突然の盲腸手術によって戦列を離れてしまったのだ。このことからもGSが優勢であると見られていたが、興国生命は韓国人選手のみのメンバーでも堂々たる戦いぶりを見せた。

その中心にいたのが、ブロッキング4回やサーブ1回などの活躍で、計40得点を叩き出したイ・ジェヨンだ。

これまでの1試合最多得点記録は2017年シーズン、IBK企業銀行アルトス相手の37得点だったが、今回の試合で新たに塗り替えられた。試合後、GSのチャ監督すらも「イ・ジェヨンの攻撃力は我々の想像をはるかに超えていた。代表チームで大きな役目を任される選手であると確信した。相手監督であるからこそ、ここでは称賛の言葉を送りたい」と述べたほどだ。

だが、最後に笑ったのはGSだった。ブロッキングのみで15得点を挙げ、興国生命(6点)を圧倒した。国内最長身(206cm)のマーレター・ルッツが支えるGSは、第1ラウンドのブロッキングセットごとの得点で1位(2.667点)を記録した。ルッツはブロッキングのみで5点を記録し、GSの“高空バレー”をけん引した。

(写真提供=韓国バレーボール連盟)アタックを放つイ・ジェヨン(写真左から2番目、背番号17)

興国生命は中央からの攻めが難しいと見るや、さまざまな工夫を凝らして“高空バレー”突破を試みたが、底力が足りなかった。両サイドから角度をつけて放つイ・ジェヨンのアタックは効果を発揮していたが、GSのカン・ソフィはイ・ジェヨンのクイックオープンを防ぎつつ、自身2度目のブロッキングで勝利を決定づける1点を挙げた。

Vリーグを独走すると見られていた興国生命の苦戦は、2度敗れたGSカルテックスによるものが大きい。特に、長身の外国人選手を擁するチームに苦戦を強いられた。

だが、今回の試合展開はGSのチャ監督がすでに思い描いていた通りであった。欠点を指摘されながらも、高さに強みを誇るルッツをトライアウトで獲得する決断をとったためだ。

試合後、ルッツは「時間差攻撃、バックアタックなど多様な組み合わせでセットプレーを持つ相手にブロッキングを図るのはリスクがある。興国生命がまさにそのようなチームだ。特にイ・ジェヨンは本当に素晴らしいプレーヤーであり、常に攻撃的で勝利への執念が目に見える」と述べた。

また、「チームは私を長身であることを理由に獲得した。この背の大きさでディフェンスを助けられるのはとてもうれしい。セッターに拾ってもらわずとも、自分で取り切れるようになるのが目標だ」と力強く語った。

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