サンフランシスコ・ジャイアンツが、FA(フリーエージェント)リュ・ヒョンジンの獲得に乗り出す可能性が出てきている。
11月12日、サンフランシスコ地元メディアの『NBCスポーツ・ベイエリア・サンフランシスコ』は、新たにジャイアンツのGMとなったスコット・ハリス氏の記者会見の内容を強調し、FA獲得について報じた。
ハリスGMは記者会見中、“リビルディング”ではなく“リロード”という単語を強調した。直近3シーズン連続で勝率5割を切っているジャイアンツが、FA獲得によってポストシーズン進出を狙うという。
そこで、同メディアはFA獲得候補群にリュ・ヒョンジンも入っていることを報じ、“コリアン・モンスター”獲得のポジティブ要素とネガティブ要素を分析した。
同メディアはまず、リュ・ヒョンジンの最近の活躍に注目し、この2年間で21勝8敗の防御率2.21、WHIP(投球回あたり与四球・被安打数合計)1.01という記録を強調した。また、マディソン・バムガーナーもFAになっただけに、リュ・ヒョンジンのようなサウスポーの先発投手が必要であると報じている。
ゲリット・コールやスティーブン・ストラスバーグよりも安い契約が見込めるのもプラス要因だ。「リュ・ヒョンジンの契約規模は3年5400万ドル(約59億円)。球団の財政には打撃を与えない」と同メディアは伝えた。
ネガティブ要素は、やはり負傷歴だ。
リュ・ヒョンジンは2015年に肩と肘を手術し、2019年に6年ぶりに180イニング以上投げた点を挙げ、来年に33歳となるリュ・ヒョンジンの年齢を考慮すると、過去の負傷歴が問題となると見られている。
球団内部では、ローガン・ウェブやシーン・ヘル、トリスタン・ベックなど若手先発有望株がメジャーの舞台で活躍を見せているのも、リュ・ヒョンジンの獲得にネガティブな要素になると解釈している。
現在、リュ・ヒョンジンをめぐり、前所属のロサンゼルス・ドジャースをはじめ、ミネソタ・ツインズ、シカゴ・ホワイトソックス、シカゴ・カブス、ニューヨーク・ヤンキースなど複数のチームが関心を持っている。
アメリカ・アリゾナのスコッツデールで行われる会長会議に伴い、リュ・ヒョンジンのエージェントであるスコット・ボラスも本格的に動き始めることだろう。
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