勉強であれスポーツあれ、精神力がいくら強くても欠点を完璧に埋めるのは難しいというのが基本技だ。
イ・ソンヨル監督が率いたU-18野球韓国代表は、第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップの3・4位決定戦でオーストラリアに6-5の勝利を収め、3位を記録した。
韓国野球の未来資源の潜在力を確認する場だったため、3位はそれ以上の意味がある。
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しかし、スーパーラウンドでライバル日本に劇的な逆転勝ちを収めた後、アメノカに痛恨の逆転負けを喫する過程で明らかになったように、明暗がはっきりした。多くの野球人は受験中心、成果中心で回っている韓国国内の有望株育成体系が大きく変わらない限り、このような現象は続くだろうと予見する。
日韓戦は国家間の特殊な関係もあって、世代が変わったとしても特別な意味を持つ試合だ。すなわち、その日のコンディションと技術を超えた精神的な部分が結果を左右する。
今大会でも両チームともにスーパーラウンドに進出して対決が実現したが、韓国は8回まで0-2でリードされた。相手のミスで延長勝負を進めた後、延長10回に2-4で負けていたスコアを最終的には5-4にひっくり返して、大逆転勝ちを収めた。
ただでさえ最近、日韓関係がギクシャクした状況だったのでU-18代表選手たちの驚くべき集中力とドラマチックな勝利は注目に値する。
何よりも日韓戦の特殊性をよく知る選手たちが、最後まであきらめずに試合に集中する姿勢は、彼らの大先輩の姿ともさほど違わなかった。野球という競技の特性を乗り越え、韓国が持つ力を最もよく表現できる場が日本とのライバル戦であることを、改めて証明した。
一方、アメリカとのスーパーラウンド最終戦では5-0のリードを守れず、5-8で逆転負けした。
台風による悪天候が変数になった。ボールを扱うのが難しい天気の中、韓国はフライ処理に困難があり動揺した。対してアメリカは安定を取り戻し、韓国を圧迫した末、大逆転劇を作り出した。
この違いはアメリカに限った話ではない。韓国に負けたものの、日本選手たちの基本技もやはりしっかりしていた。
試合の流れの中で精神的に揺れた場面もあったが、アメリカと日本の外野手の送球能力や中継プレーなど野球の基本技は、韓国と比較すると明確な違いがあった。
基本技は今後プロになったとき、修正が不可能な要素だ。U-18レベルの経験値が蓄積され、大人になったとき、安定的に磨いた基本技が結合すれば、自分の長所を最大化でき、どのチームでも優れた戦術履行能力を発揮できる。韓国野球の方向性が今大会でも如実に表れたわけだ。
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