イ・ガンイン(18・バレンシア)のAマッチデビュー戦は、期待と課題を同時に残す結果となった。
イ・ガンインは9月5日、トルコのファティ・テリム・スタジアムで行われたジョージア代表との親善試合でAマッチデビュー戦を飾った。イ・ガンインは歴代最年少出場7位(18歳203日)の記録にも名を連ねた。
【関連】久保建英とイ・ガンインのラ・リーガ対決が実現…“ミニ日韓戦”の行方は?
パウロ・ベント監督が初めてイ・ガンインを招集した今年3月には代表デビューならず。その後、イ・ガンインは5月にポーランドで行われたU-20ワールドカップに出場してチームを準優勝に導き、個人でも大会MVPに贈られるゴールデンボールを受賞し、その実力を世に知らしめた。
そして今回、再度イ・ガンインを招集したベント監督は、メンバー発表時に「イ・ガンインは優れた選手だ。代表チームで彼をどう活用するか考えなければならない。所属チームで活躍するポジションに加え、他のポジションにも適応できる能力があるかを見てみたい」と期待を示した。
ベント監督の期待通り、イ・ガンインはW杯アジア2次予選初戦を控えた今回の親善試合で先発に名を連ね、クォン・チャンフンとともに2列目に並んだ。ソン・フンミンとイ・ジョンヒョプのツートップを支える役割を任されたイ・ガンインは、ジョージアの選手3人に囲まれた状況でもボールを奪われないテクニックを見せるなど、才能が垣間見えるプレーを幾度も披露した。
それだけではなく、自身の左足がA代表でも通じることも証明してみせた。
CKとFKでキッカーを任され、前半13分に得たCKの場面ではイ・ガンインの正確なパスを受けたソン・フンミンが左足でシュートを放った。シュートは枠を外れたものの、イ・ガンインの正確なキックを披露するには十分な場面であった。
後半6分のFKでは直接シュートを狙い、ゴールポストを直撃。イ・ガンインは後半26分にキム・ボギョンと交代し、Aマッチデビュー戦を終えた。
一方、課題も明確だ。ディフェンスとフィジカルコンタクトは課題として残された。
今回の試合にスリーバックで臨んだ韓国は、DF時のスペースからジョージアに攻撃のチャンスを与えてしまったが、イ・ガンインはディフェンスに貢献でず、相手のカウンターを防ぐことができなかった。フィジカルコンタクトでも劣る場面が見受けられた。ジョージアはアジア予選で戦う国々よりもフィジカルに優れているとはいえ、時間経過とともに力負けして倒れるシーンも増えていた。
とはいえ歴代最年少出場7位という記録が証明するように、道のりはまだ始まったばかりだ。
完璧なデビュー戦ではなく物足りなさもあったが、十分に彼の実力が通じるという期待も抱いた。代表チームでのイ・ガンインの活躍に今後も大いに期待したい。
前へ
次へ