【サブカル日韓】日本の先を行く韓国ゲーム市場が示す“eスポーツ”の可能性

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2020年東京五輪の開幕まで1年を切った今日この頃、SNSやメディアを通じて「eスポーツ」というワードをよく見かけるようになった。

eスポーツは“エレクトロニック・スポーツ”の略語で、コンピューターゲームをスポーツ・競技として捉える際の名称。アメリカをはじめとした先進国ではすでにスポーツ種目として認識されており、世界各地で大小さまざまなトーナメントが毎日のように開催されている。

【写真】美女ゲーマーが人気。TWICEを手掛けたeスポーツ・ガールズグループ「AQUA」

ゲームを娯楽と捉える層が圧倒的多数の日本ではあまり脚光を浴びることがなかったが、最近はオリンピックの正式種目化が検討されたことで少しずつ知名度も上がってきた。

そんなeスポーツの先駆けとなったのは、デジタル技術に強いことで知られる韓国だ。

1990年代の終わりごろからIT産業に力を入れ始めた韓国では、2000年に世界初のeスポーツイベント「World Cyber Games」のテスト大会が行われている。韓国の行政機関のひとつである文化観光部(日本の文部科学省に相当)とサムスン電子が主催した同イベントには、世界17カ国からプレーヤーが押し寄せ、試験的な開催であったにも関わらず大きな反響をもたらした。

(写真提供=サムスン電子)韓国のゲーム大会の模様

このような実績から、韓国・釜山には2008年に世界のeスポーツを統括する「国際eスポーツ連盟」の本部が設立された。現在も大小問わぬ大会を通じて、世界へ羽ばたくプロゲーマーたちが続々と発掘されている。

そんなeスポーツ先進国・韓国を語るうえで欠かせないのが対戦型格闘ゲームの存在だ。

日本では“格ゲー”と呼ばれて人気が高いが、コンピューターゲームを“スポーツ競技”と捉えるeスポーツ分野において、格闘ゲームはまさに花形といえる種目。数パターンのコマンドから成る必殺技の爽快感に加えて、2人で行う対戦型というプレー形式もシンプルでわかりやすい。素人でも十分楽しめることから、格闘ゲーム大会は開催のたびに大きな盛り上がりを見せている。

賞金多額で芸能人扱いのプロゲーマーもいる韓国

韓国ではeスポーツが本格的に注目された90年代後半から大人気。『ストリートファイターⅡ』『鉄拳』といった日本の格闘ゲームが爆発的な旋風を巻き起こし、今も人気が高い。

それだけに、現在も韓国では「日本の格闘ゲームなくしてeスポーツの発展はない」と称賛する者が絶えず、プロゲーマーたちにとっては一種の登竜門的なジャンルとなっている。

中でも、1994年にナムコ(後のバンダイナムコアミューズメント)からリリースされた『鉄拳』シリーズは熱狂的なプレーヤーが多い。

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