【サブカル日韓】日本の先を行く韓国ゲーム市場が示す“eスポーツ”の可能性

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ここ数年の間に韓国で開催された『鉄拳』専門の大会はネットで確認できるだけで10件以上。その多くが数シーズンにわたって定期的に行われているという人気ぶりだ。

中には優勝者への賞金が日本円で約150万という大規模なものもあり、日本で生まれた『鉄拳』が韓国のeスポーツをどれほど盛り上げているかがよくわかる。

しかも、最近は日本人プロゲーマーたちの活躍も目覚ましく、今年5月にソウル・高陽(コヤン)市で開催された『鉄拳7』の国際トーナメントでは、上位10人のうち優勝者含む5人が日本のプレーヤーだった。

とはいえ、日本ではいまだにプロゲーマーが肩身の狭い思いをすることがしばしばだ。家庭用ゲーム機の発展や法律の問題で高額の賞金設定が難しいことから、娯楽や趣味の域から抜け出せずまだまだ課題が多いといわれている。

実際に、最近は世界的な大会の様子をSNSで生中継されることも増えたが、日本のプレーヤーは他の国と比較してまだまだ少ない。こと格闘ゲームに関しては、ブームのパイオニアであるにも関わらず、日本人プレーヤーが1人もいないなんてことも珍しくはない。

一方で先進国とされている韓国や中国、アメリカではプロゲーマーがスポーツ選手と同じような待遇を受け、世界大会を制した者の年収は日本円で1億円を超えることもザラだ。韓国では、芸能人並みの人気を得て本格的なタレント活動を行うプロゲーマーの活躍が目立つほどなのだ。

たしかな実力者が数多く存在するにも関わらず、いまだメジャーになりきれていない日本のeスポーツ業界だが、ゲーマー同士の競争が熾烈な韓国やアメリカと比べると自国での競争率が高くないという点はかえってプラスに働く要素もあるだろう。日本国内のライバルが少ない今のうちに、“世界へ羽ばたくスタープレーヤー”を目指してみるのも面白いかもしれない。

(文=姜 由奈)

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