イ・ガンイン(バレンシア)の進退がなかなかまとまらない。残留となる雰囲気だったが、まだレンタル移籍の可能性が残っていることがわかった。
スペインのバレンシア地方紙『Superdeporte』 は8月7日、イ・ガンインのエージェントであるハビ・ガリードに直接会い、インタビューを行った。
ガリードは「イ・ガンインの進退について、すべての可能性を排除していない。選手とクラブの双方に良いことが起こるだろう」と述べた。イ・ガンインの移籍問題がまだ決着していないという解釈が可能だ。
ガリードは同日、バレンシア事務局を訪問し、1時間ほどマテウ・アレマニーGMと面談を交わした。主な内容はイ・ガンインの進退に関することだったが、ガリードは残留が決定したという発言をしなかった。
さらにバレンシアのニュースを扱うラジオ放送『ラジオタローニャ』も、イ・ガンインの進退が変わる可能性があると伝えた。同メディアはツイッターを通じて、「アニル・マーシー会長が次シーズン、イ・ガンインをレンタルで送るためにピーター・リムオーナーを説得する」と発表した。
ピーター・リムの意志によって、イ・ガンインはレンタル移籍ではなく残留を選択するかに思われたが、ガリードの言葉やスペインメディアによると、まだレンタルの可能性は消えていないようだ。
イ・ガンインは夏の移籍市場が始まると、すぐにレンタル移籍を推進した。スペインやドイツの複数のクラブがイ・ガンインの獲得に乗り出し、順調に新しいチームを見つけるかのように思えた。
しかしバレンシアのリムオーナーは、イ・ガンインをユース時代から観察しながら可能性を高く評価し、スーパースターにしたいと考えている。レンタル移籍ではなくバレンシアでプレーし、成長することを期待している。
この部分でマテウ・アレマニーGM、マルセリーノ・ガルシア監督が異見を唱え、首脳陣が退く可能性まで浮上したが、劇的に意見を合わせてイ・ガンインも残留するかに思われた。
ただイ・ガンイン側は継続的にレンタル移籍を推進しており、内部からも残留して少ない出場機会を得るより、多く試合に出られるチームに行くことを勧められる雰囲気のなかで、移籍市場終盤に進退に変化が生じる可能性を排除できない状況だ。
ちなみにイ・ガンイン側は一時、完全移籍まで推進したが、その可能性は事実上なくなったようだ。ガリードはイ・ガンインの今後について慎重に明かしながら、「バレンシアはイ・ガンインの完全移籍を考慮しておらず、売ることもないだろう」と明言した。
これによってバレンシアから離れるとしても、完全移籍ではなく、レンタル移籍となる見込みだ。
イ・ガンインは、イタリアのスポーツ新聞『ガゼッタ・デロ・スポルト』が発表した「U-20ランキング」で、世界15位にランクインした。2001年生まれのなかでは、レアル・マドリードのFWロドリゴ・ゴエス(全体8位)に続き、2番目に高い順位に入った。
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世界的に大きく注目されているという事実を、もう一度証明したといえるだろう。
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