韓国人メジャーリーガーが5人5色の成績でシーズン上半期を終えた。
リュ・ヒョンジン(ロサンゼルス・ドジャース)は大活躍を広げ、チュ・シンス(テキサス・レンジャーズ)は安定した成績で健在を示した。オ・スンファン(コロラド・ロッキーズ)とカン・ジョンホ(ピッツバーグ・パイレーツ)は振るわなかった。自己最多出場中のチェ・ジマン(タンパベイ・レイズ)は、チームの主力となった。
リュ・ヒョンジンは今シーズン上半期、チームのエースとしての地位を固めた。
メジャーリーグ唯一となる1点台の防御率で、現役最高の投手の1人となった。記録を見ると、防御率(1.73)、最多勝(10勝)、WHIP(0.91、1投球回あたり何人の走者を出したかを表す数値)、9イニング当たりの与四球(0.83)、被出塁率(0.240)、与四球ひとつ当たりの奪三振率(9.90)で、ナショナルリーグのトップに立っている。
4年前、投手としての選手生活にかかわる肩の手術を受けたが、試練を乗り越え、より洗練された投手に進化した。今やナショナルリーグのサイ・ヤング賞の最有力候補にその名が挙がっている。
シーズン下半期開始に先立ち、リュ・ヒョンジンは7月10日、クリーブランドで行われるオールスター戦に先発登板する。スターのなかのスターであることを証明した。韓国人選手としては初となるオールスター先発登板であり、1995年の野茂英雄以来、24年ぶりに東洋人がオールスター戦の先発投手を務める。
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リュ・ヒョンジンはオールスター戦が終わると、ボストン・レッドソックスを相手に登板し、東洋人初のサイ・ヤング賞に向かって疾走を開始することになる。
韓国人メジャーリーガーの“長兄”チュ・シンスは、今年でメジャー15年目だ。今シーズン上半期の記録は打率0.288(319打数92安打)、13本塁打、36打点、出塁率0.384、長打率0.495で、健在を誇示した。特に出塁率はアメリカンリーグ7位の好成績だ。
チュ・シンスのシーズン開幕当初は、容易ではなかった。シカゴ・カブスとの開幕戦はスタメンから外れた。彼が開幕戦のメンバーから除外され、ベンチスタートとなったのは、2008年以来11年ぶりのことだ。
しかし切歯腐心したチュ・シンスは、4月に入って通算1500安打を記録し、5月には1500試合出場も達成した。そして6月には通算200本塁打の金字塔を打ち立てた。アジア選手として初の200本塁打を達成した主人公となった。チュ・シンスは怪物だらけのメジャーリーグで15年間も持ちこたえ、じわじわと歴史に残る記録を打ち立てている。
一方で、オ・スンファンとカン・ジョンホの立場は不安定になった。
オ・スンファンは故障者リストに上がったまま上半期を終えた。彼は上半期、3勝1敗3ホールド、防御率9.33と苦戦した。18.1イニングで本塁打6本を許すなど、難しい上半期を送った。
カン・ジョンホも141打数24安打、打率0.171というみすぼらしい成績に終わった。本塁打8本と長打力は示したものの、1割台の低い打率からレギュラー争いで押されている。2人はメジャー残留のために、シーズン下半期からの反撃が必要不可欠だ。
チェ・ジマンは自身最多の70試合に出場しながら、メジャーの舞台で奮闘している。241打数64安打、打率0.266、9本塁打、33打点を記録している。下半期の成績次第では、チームの主軸として地位を固めるシーズンになる可能性もある。
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