「イ・ガンインはソン・フンミンのように良い才能を備えている」
韓国の6月が赤く染まっている。韓国サッカー界で次々と快挙が起きている。
例えば1年前の2018年6月、韓国代表がロシアW杯のドイツ戦で世界サッカー史を揺るがす奇跡のような2-0の勝利を収めた。
今年6月にはU-20韓国代表がポーランドで行われたU-20ワールドカップで準優勝し、国民に大きな感動をプレゼントした。サッカー場には人が集まり、歓声が溢れている。各カテゴリ―の代表チームが興行的にもブームを起こすなか、Kリーグも久々に熱気に包まれている。
そんな韓国サッカーの1年を貫通する人物として誰を挙げることができるだろうか。
選手としては断然ソン・フンミンが選ばれ、次にイ・ガンインが挙げられるが、指導者の中では誰もがポルトガル出身の韓国代表監督パウロ・ベントを思い浮かべることだろう。
2012年ユーロで母国ポルトガル代表をベスト4に導いた彼は、自身の現役時代、最後のAマッチの相手であった韓国で新しい夢を描いている。
昨年9月に韓国代表監督に就任したベント監督の成績は11勝4分1敗。遜色ない数字だ。
もちろん、そのなかにはベント監督自身も惜しむアジアカップ・準々決勝カタール戦の敗北もあるが、GKからパスをつないでいく“ビルドアップ”と積極的かつ能動的に試合を支配しようとするスタイルは、従来の韓国サッカーに新しい風を吹き込んでいる。
(参考記事:カタールW杯「アジア2次予選」が抽選次第で侮れなくなる理由とは?)
『スポーツソウル』は創刊34周年を迎え、ベント監督の単独インタビューに成功した。ベント監督が韓国メディアと1対1のマンツーマンインタビューするのは初めてのことだ。
これまでスーツか代表チームのトレーニングウェアを着てマイクの前に立っていたが、本紙の前では“ダンディ”な姿で現れたベント監督。監督としてはもちろん、“人間ベント”の素顔も見せて実に新鮮だった。
そんなベント監督と『スポーツソウル』との単独インタビューを2回に分けて紹介する。