一体何があったのか?
2018年女子バレーボール世界選手権(9月29日~10月4日/神戸)で惨敗し、集中砲火を受けている女子バレー韓国代表に、セクハラ問題が浮上した。
世界選手権を控えて行われた合宿で、コーチングスタッフのなかでセクハラがあり、それによってコーチが電撃的に交代させられたことが確認された。
内密な調査が必要な事案であるため、いい加減な判断は禁物だが、代表チームがトレーニングを行う「鎮川(チンチョン)選手村」で、それも代表チームの指導者が女性スタッフを相手にセクハラを行ったという事実そのものが衝撃的だ。
出国前に突然コーチを交代したのは、韓国バレーボール協会もこの事実を認知していたという決定的な証拠に他ならない。
今回のセクハラ事件は、単にバレーボールの問題ではなく、代表選手の練習と管理・監督の責任を持つべき大韓体育会のシステムにも根本的な問題があることを露わにしたという点で、深刻性がさらに大きい。
鎮川(チンチョン)選手村でセクハラが行われたという事実は、韓国スポーツの恥部を示した重大事件と言わざるを得ない。鎮川選手村の李在根(イ・ジェグン)村長は、『スポーツソウル』の事実確認の要請に対し、「そのような事実が報告されたことはない」と述べた。
現在までの状況をまとめるとこうだ。女子バレー代表チームのコーチが女性トレーナーと選手村の宿舎で一緒に酒を飲んだ後、セクハラを行った。女性トレーナーは、ソウルにいる自分のボーイフレンドに電話をかけ、急いで鎮川に駆け付けたボーイフレンドの助けを受けてソウルへ向かった――というのが、これまで伝えられた内容だ。
このコーチは、酒に酔っていたので覚えていないとしてセクハラの事実を強く否定しているという。
この事実は、翌日に代表チーム選手団にも広まった。大きな大会を控えた代表チームの雰囲気は急激に落ち、慌ただしい状態で世界選手権に臨んだことが確認された。
世界選手権で女子バレー韓国代表は、1勝4敗で1次リーグで脱落し、世論の集中砲火を浴びた。1974年以後初めて世界選手権の1次リーグで脱落した代表チームには非難の声が集中した。
“女帝”キム・ヨンギョンまで出場しながら予選で脱落するという結果は、ファンに大きな失望を与えた。メディアは監督の戦略の乏しさと計画性のないメンバー選出、運営を厳しく批判した。今回の失敗を“神戸惨事”と表現し、バレーボール界に自省と省察を求めた。
しかし、そんな表面的な理由のほかに、醜悪なスキャンダルが隠れていたとは夢にも思わなかった。
選手団の雰囲気を乱し、士気を落とすセクハラ問題が大会直前に起きていたという事実が確認されたことが波紋を広げるに違いない。今回の事態をきっかけに、今後の代表チームの運営と協会行政に特段の対策が求められているのは言うまでもない。
女子バレー代表の没落は予告されていた
女子バレー韓国代表の没落は、予告されていた事態だったというのが専門家たちの見解だ。