ソン・フンミンの連続ゴール記録は止まった。しかし一喜一憂する時間はない。優勝の火種はまだ残っている。
トッテナムは2月28日(日本時間)、英ロンドンのスタンフォード・ブリッジでチェルシーと2018-2019プレミアリーグ第28節を行う。ソン・フンミンは選抜出場が予想される。前回、復帰戦を行ったハリー・ケインも先発出場し、ソン・フンミンと呼吸を合わせると見られている。
チェルシー戦はトッテナムにとっても、ソン・フンミン自身にとっても重要な試合だ。
リーグ3位のトッテナムは2月23日のバーンリー戦で、手痛い1敗を喫した。試合終了7分前に失点し、1-2で敗れた。リーグの連勝は4でストップ。優勝争いに加わる勢いを見せていたトッテナムとしては、後悔しか残らない結果だ。マウリシオ・ポチェッティーノ監督は、試合後のインタビューで「優勝争いから遠ざかった」と認めた。
しかし完全にあきらめてしまうにはまだ早い。トッテナムが敗れた翌日、リバプールがマンチェスター・ユナイテッドと引き分け、勝ち点1を追加するにとどまった。これによって11試合を残した状況でトッテナム(勝ち点60)とリバプール(勝ち点66)の勝ち点差は6となった。
トッテナムは、リバプールはもちろん、2位マンチェスター・シティとの試合も残している。優勝の夢を簡単にあきらめられない理由だ。
ソン・フンミンはバーンリー戦を無得点で終えた。『スカイスポーツ』などの英メディアは、ハリー・ケインとの共存に困難が生じている指摘した。ボールタッチの回数自体が減ったことが、特に懸念点とされた。
しかしそれは杞憂である可能性が高い。ソン・フンミンとハリー・ケインは、最近も息の合ったプレーを見せている。“DESK(デレ・アリ-エリクセン-ソン・フンミン-ケイン)ライン”という造語が作られるほどだった。たった1試合で共存問題を指摘するのは、時期尚早な感じがする。
ただダニー・ローズと連係は、問題点として挙げられる。ハリー・ケインが中央に入れば、ソン・フンミンはサイドでボールに触れる確率が高くなる。左サイドのダニー・ローズとの連係がより重要となる。ダニー・ローズは攻撃意識が高い。時には無理にボールを持って最前線まで上がったりもする。その場合、ソン・フンミンと動線が重なる。
過去の試合でもダニー・ローズの無理な前進が、ソン・フンミンの立ち位置をあいまいにする状況が多かった。ソン・フンミンとしては、ダニー・ローズが先発出場したとき、有機的にサイド攻撃を行う方法を研究しなければならない。
チェルシーは雰囲気が良くない。