憂うつなクリスマスだ。
韓国プロ野球の2020シーズンが終わり、自由契約選手(FA)資格を得た選手は全25人。そのなかのユン・ソクミン(34)、クォン・ヒョク(37)ら引退を宣言した選手と、キム・ヒョンス(32、LGツインズ)ら来年まで資格を維持した選手たちを除けば、交渉テーブルに就いたのは16人だった。
そのうち、ホ・ギョンミン(30)とチョン・スビン(30)は斗山ベアーズと再契約。チェ・ジュファン(32)はSKワイバーンズのユニホームを着た。また、オ・ジェイル(34、サムスン・ライオンズ)、チェ・ヒョンウ(37、KIAタイガース)、キム・ソンヒョン(33、SK)、キム・ヨンイ(35、LG)など7人の選手は12月24日現在、FAの身分を離れている。
残るは9人。斗山からはユ・ヒグァン(34)、イ・ヨンチャン(31)、キム・ジェホ(35)の3人で、サムスンからはウ・ギュミン(35)とイ・ウォンソク(34)の2人。ほかにはチャ・ウチャン(33、LG)、キム・サンス(32、キウム・ヒーローズ)ヤン・ヒョンジョン(32、KIA)、イ・デホ(38、ロッテ・ジャイアンツ)といった選手が名を連ねる。
だが、彼らは突如凍り付いたFA市場に不安を抱いている。というのも、去る14日にオ・ジェイルの契約が成立して以降、まったく市場の動きがないのだ。
メジャーリーグ挑戦を表明しているヤン・ヒョンジョンはまだ余裕があるとはいえ、それ以外の選手にとっては問題だ。
イ・デホとキム・ジェホは年齢や年俸などを考慮すると、他チームへの移籍は容易ではない。ユ・ヒグァンとキム・サンスは初のFA(A等級)なだけに、果たして他球団が巨額の補償金と補償選手を与えてまで、スカウトを提案するかが疑問だ。チャ・ウチャンとイ・ヨンチャンは負傷経歴がネックとなっている。
斗山の高位関係者は、「選手たちの代理人と会い、もう少し時間がかかりそうだと話した。年末を過ぎてもまた会うことになるだろう」と語った。
新型コロナウイルス感染症によって社会的雰囲気が落ち着いていることも影響している。それに、観客収入の激減などで企業の懐事情が厳しくなったことも市場低迷の原因だ。FA市場は凍り付いた。
各球団で活躍を披露した9人のFAは今後、元の所属球団に戻るか、期待に及ばない年俸で移籍を決断するしかなさそうだ。
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