“赤いズボンの魔法”は、優勝よりもさらに大きなプレゼントをもたらした。“赤いズボンの魔法使い”キム・セヨン(27)が、生涯初となる米国女子ツアーのプレーヤー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。
キム・セヨンは、去る12月17日から20日にかけて行われたシーズン最終戦「CMEグループ・ツアー選手権」で通算13アンダーの「275」とし、ハンナ・グリーン(24)とともに2位タイでフィニッシュした。
最終ラウンド前まで単独首位を走っていたキム・セヨンだが、同ラウンド11番ホール、15番ホールでティーショットを失敗するなど乱調が響いた。結局、優勝の座は世界ランキング1位コ・ジンヨン(25)に明け渡す形となった。
それでも、キム・セヨンはプレーヤー・オブ・ザ・イヤーで逆転に成功した。直前まで同レーストップだったパク・インビ(32)が今大会を35位タイで終えたため、順位が入れ替わったのだ。
米国女子ツアーの年間最優秀選手とも呼べるプレーヤー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたキム・セヨンは、「嬉しくて誇らしい。両親やコーチ、トレーナー、そして今年素晴らしいプレーをともにしたキャディーのポール・プスコに感謝したい」と述べた。
また、「大会で優勝すればタイトルもついてきただけに、試合に集中していた。(コ・)ジンヨンには追いつきたかったが、それができず少し残念」としながらも、「ジンヨンと良いプレーをできた。お祝いの言葉を伝えたい。私が今年実現したいことを十分実現できて嬉しい」と明るく笑った。
キム・セヨンがプレーヤー・オブ・ザ・イヤーに選出されたのは今回が初めてのこと。メジャー大会「KPMG女子PGA選手権」での優勝が大きな要因となり、これまでメジャー無冠だった雪辱を晴らした。
キム・セヨンは「学ぶことの多い1年だった」とシーズンを振り返ると、「今週の大会で優勝できず惜しさが残ったのを見るに、(自分が)まだ優勝に飢えていると感じた。来年も努力する」と続けた。
2020シーズンの米国女子ツアーは「CMEグループ・ツアー選手権」を最後に終了。当初は33個の大会が開催予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、開催数は18個に縮小された。
来シーズンは2021年1月21日に開幕予定だ。キム・セヨンは「オフシーズンがとても短い。来年のスケジュールを考え、また戻ってくる予定だ」と、2021シーズンに向けて決意を新たにした。
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