Kリーグの水原三星ブルーウィングスが2人のベテラン、MFヨム・ギフン(37)、DFヤン・サンミン(36)との契約延長を結んだと発表した。
11月12日にヨム・ギフンと、16日にはヤン・サンミンと1年の契約延長を発表した。今シーズンリーグ8位に終わったクラブ再建を目指すパク・コンハ監督が、世代交代を推進するなかでも精神的支柱の役割を期待してのことだ。
ヨム・ギフンは水原三星にとってだけではなく、Kリーグでもレジェンドとして挙げられる数少ない存在だ。彼は水原三星に在籍している約10年間で363試合に出場、70ゴール117アシストを記録しており、この数字はクラブ史上最多ゴール、最多アシストの記録だ。また、7シーズンもキャプテンを任されるほどチームメイトからの信頼も厚い。しかし、年齢を重ねるにつれフィジカル面での衰えはもちろん生じている。
一方、ヤン・サンミンは水原三星で15年目のシーズンとなる。彼も昔ほどのスピードや瞬発力はなくなったが、これまでの経験値を活かした老獪なプレーで補っている。今シーズンも14試合に出場し、DFの選手としてはミン・サンギ(29)、ヘンリー(27)に次ぐ出場数となっている。
しかし、パク監督が目指す運動量を必要とするスタイルでは、彼らのようなベテランにとって肩身は狭いはずだ。事実、パク監督就任以降はFWパク・サンヒョク(22)、FWハン・ソクフィ(24)、DFキム・テファン(20)など、20代前半の若手たちを主にスタメンとして起用している。
ヨム・ギフンもパク監督就任後の8試合で、先発出場は1試合のみにとどまっている。パク監督は公式記者会見で、ヨム・ギフンに向けた申し訳なさをあらわにしたほどだ。
11月末に再開されるアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)でも、今年準プロ契約を結んだFWチョン・サンビン(18)、DFソン・ホジュン(18)など、まだ10代の選手をメンバーリストに含んだことで、若手起用の方針をしっかりと明示した。
そのような状況下でも彼らと契約延長を交わしたのは、2人のリーダーシップに期待しているからだ。ヨム・ギフンは水原三星の精神的支柱として欠かせない存在であり、ヤン・サンミンも頼れるディフェンスリーダーの役割を担っている。
ヨム・ギフンは「来シーズンは今年の不振を拭い去り、クラブの誇りを取り戻すために尽力したい」と、意志を表明した。ヤン・サンミンも「最も長い期間クラブに在籍しているだけに、クラブ再建に注力したい」と力を込めて語った。
水原三星は2大ベテランを筆頭に、世代交代と成績という二兎を捕まえることができるのか、11月末に再開されるACLと来シーズンのKリーグに注目だ。
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