元サガン鳥栖キム・ミヌ所属の水原三星が、ACLで勝利よりも優先するものとは

2020年11月06日 サッカー #ACL
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水原三星ブルーウィングスは、10月31日に行われた江原FC戦で今シーズンを終えたものの、次の舞台が目前に迫っている。カタールで開催されるアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に出場するためだ。

【注目】水原三星の”ヘアバンド”三銃士

水原三星は11月22日の広州恒大(中国)戦を皮切りに、12月4日までグループリーグ全4試合を行う。水原三星はすでにヴィッセル神戸(日本)、ジョホール・ダルル・タクジムFC(マレーシア)に2敗しており、グループリーグ通過が容易ではないのが現実だ。

今回のACLでは結果に集中するよりも、来シーズンを見据えて世代交代を促進するのも悪くない選択肢だろう。

リソースは充分の水原三星

ベテランのヨム・ギフン(37)はA級指導者ライセンス研修を修了するため、ACLには不参加となる。だからといって戦力的に大きく響くわけではない。水原三星のパク・コンハ監督は、就任から一貫してヨム・ギフンをジョーカーとして後半に投入してきた。フィジカル面で劣るベテランとはいえ、左足のキックがスペシャルな彼を活かすための策だ。

パク監督は代わりにMFのハン・ソクチョン(28)を中心に、FWパク・サンヒョク(22)、MFコ・スンボム(26)、DFキム・テファン(20)らを中軸として起用してきた。20代の元気な選手を活用することでチームとしての運動量は増え、カンフル剤となった。

パク・サンヒョクは1998年生まれ、キム・テファンは2000年生まれの新鋭だ。FW陣もオーストラリア人助っ人選手のタガートを除けば、キム・ゴンフィ(25)と、ハン・ソクフィ(24)を主に起用してきた。まだスーパーな決定力があるとはいえないが、期待を抱かせるには充分な2人だ。DF陣は今シーズン序盤からチャンスを与えられているパク・テウォン(22)が奮闘している。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)コ・スンボム(左)、キム・テファン(中央)、ハン・ソクフィ(右)

水原三星はベテランのヨム・ギフンと、Jリーグのサガン鳥栖で6シーズンを過ごしたキム・ミヌ(30)の色が強いチームだ。2人がチームの中心であり、勝負を決める役割を担ってきた。今シーズンも中盤まではそうだった。2人の選手が攻撃ポイント(得点、アシスト)を挙げた日には間違いなく良い結果がついてきた。

しかしパク監督は徐々にベテラン起用の比重を減らしながら、若い選手たちにチャンスを与えており、若手たちもそれに報いようと頑張っている。

また、今シーズン一時は降格圏まで落ちた水原三星にはプライドを取り戻す作業が必要だといわれている。その点ではACLは格好の舞台となるかもしれない。出場機会が少なかった若手選手たちにとってはレギュラーの椅子を奪う絶好の機会であり、パク監督は来季の戦力を試すことができる。

すでに2敗しているとはいえ、水原三星にとって今季のACLは来シーズンの試金石となるだろう。

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