「ケインとベイル、そして僕にはそれぞれ好むプレーがある。(3人揃っての)初先発だったので、これからもっと良くなる」
ソン・フンミン(28、トッテナム)は今季、イングランド・プレミアリーグ(EPL)で初先発を飾ったスリートップの“KBS”(ケイン、ベイル、ソン・フンミン)についてこう語った。
ソン・フンミンは11月8日(日本時間)、プレミアリーグ第8節のウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(WBA)とのアウェーゲームでケイン、ベイルとともにスリートップを構成した。
この日の試合でリーグ9ゴール目、シーズン11ゴール目を狙った彼は、前半12分にノーマークでのシュートチャンスを得たが、惜しくも得点とはならなかった。後半にもペナルティエリア内で鋭いシュートを放ったが、相手キーパーに阻まれ惜しい表情を見せた。
この試合ではソン・フンミンの活躍だけでなく、ケイン、ベイルとの連携が注目されていた。ソン・フンミンが左WG、ベイルが右WGでのスタートとなったが、試合が始まると流動的にポジションを変えながら、相手の守備陣を混乱させた。プレースキッカーとしても交互に出番をわけあった。
今シーズン爆発している“ソン&ケイン”のラインも、“KBS”に好影響を与えると思われた。これまでは、ケインが相手DFを引き連れて2列目に降りることで生まれる背後のスペースに、ソン・フンミン1人が走り込んでいたが、そこに快足のベイルが加わることで、相手にとってより驚異的な攻撃となるはずだった。
しかし、この日のWBAは試合序盤から前線からの強力なプレスでトッテナムの攻撃を抑えることに尽力していた。また、ソン・フンミンにボールが入っても、相手DFの強烈なプレスでシュートチャンスも多く与えてもらえなかった。
しかし、タダでは終わらないのが今季のトッテナムだ。試合終了間際にケインが右からのクロスを頭で合わせ、劇的な決勝ゴールで1-0と辛勝した。これでリーグ戦5勝2分1敗の勝ち点17とし、レスター・シティ(勝ち点18)に続くリーグ2位を維持している。
ソン・フンミンは試合後、共同取材団のインタビューで「相手の守備が良かったので難しい試合だった。それでも、このような(拮抗した)試合に勝つことがチームの雰囲気は良くなる。選手たちが最後まで踏ん張ったおかげで勝つことができた」と述べた。
ファン待望の“KBS”についても「お互い好むプレースタイルがあるので、それぞれの特徴を活かせるよう話した」とし、「今回(3人が)初めて一緒に先発だったので、これから(回数を重ねることで)より良い姿を見せられるはずだ」と強調した。
以下、ソン・フンミンとの一問一答。
◇
―WBA戦は難しい試合となったが、勝つことができた。
相手守備陣が良かったので難しい試合だった。この試合に勝てたのはチームの雰囲気を良くする。選手たちが最後まで踏ん張って勝てたのは良いことだ。良いパフォーマンスを見せなければならないが、良くないなりにも(チームが勝って)勝ち点を積み重ねることが最優先だ。
―今日は何度か得点チャンスを逃していた。最近のタイトなスケジュールによりチーム全体が体力的に難しいように見えるが。
どのチームも試合が多い。コンディションを管理して、スタジアムで持てる力を最大限に発揮することが選手の仕事だ。惜しい場面はでいつも発生するので、(次の試合で)より発展させることが重要だ。自ら満足する部分とそうでない部分を増やし、学ばなければならない。今日の試合も学ぶことが多かった。
―ベイルが加わり、“KBS”が揃って初先発した。
それぞれが好むプレースタイルがある。ケインが、ベイルが、僕の好きなプレーが各自存在する。互いにそのことについて多く言葉を交わした。ベンチからの注文は多くはなかった。これまで積み重ねてきたプレーを信頼してくれている。僕たち3人揃っての先発は今回が初めてだったので、これから(回数を重ねることで)より良い姿を見せられるはずだ。
―1年ぶりに韓国代表として試合を行う。(試合直後にオーストリアへ移動し、韓国代表に合流。11月15日のメキシコ戦、17日のカタール戦に参加)
久しぶりに代表の選手たちやスタッフと会う。これまでできなかった代表での活動に久しぶりに参加する。せっかくのヨーロッパ遠征という良い機会なので、選手同士の息を合わせて魅力的な試合で多くのファンに喜んでもらえたらと思う。
前へ
次へ