かつてセレッソ大阪や大分トリニータ、柏レイソルでプレーしたキム・ボギョン(31・全北現代モータース)が生き返った。偶然にも、観客の目の前で再びゴールを決めてみせたのだ。
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キム・ボギョンは去る10月18日、ホームの全州ワールドカップ競技場で行われたKリーグ1(1部)第25節光州FC戦で後半16分から途中出場すると、そのわずか4分後にチームの3点目を挙げ、4-1の大勝をけん引した。
ペナルティエリア内でパスを受けたキム・ボギョンは、相手守備陣2人に囲まれながらも巧みなタッチと細かいドリブルで抜け出し、最後は利き足とは逆の右足で冷静にゴールネットを揺らした。
キム・ボギョンの今季5ゴール目で勝ち点3を獲得した全北現代は、総勝ち点54を記録。同日、首位の蔚山現代が浦項スティーラーズに敗れたため、勝ち点で同率に並んだ。
多得点では8ゴール差と依然不利な状況だが、次節の蔚山現代との直接対決で勝利すれば、順位を逆転することができる。今回のゴールと勝利は、キム・ボギョンと全北現代どちらにも大きな意味をもたらした。
蔚山現代でプレーした昨シーズン、35試合13ゴール9アシストの活躍でKリーグのMVPに選ばれたキム・ボギョン。今シーズンから所属する全北現代には、2017シーズン以来の復帰となった。
だが、去る5月に2020シーズンが開幕して以降、負傷離脱などもあって7月26日の第13節FCソウル戦まで無得点が続き、期待に及ばないパフォーマンスで苦しい時期を過ごした。
ところが、8月に観客動員が一時解禁されると、キム・ボギョンは突如息を吹き返した。8月1日の第14節浦項戦で初ゴールを決めると、続く第15節大邱FC戦(2ゴール)、第16節水原三星ブルーウィングス戦(1ゴール)と3試合連続得点で好調ぶりを見せた。
しかし、新型コロナウイルス感染症の国内再拡大によって第17節尚州尚武戦から無観客試合に逆戻りすると、キム・ボギョンはまたもノーゴール状態に。そして偶然か必然か、有観客が再開された今回の光州FC戦で最高のパフォーマンスを取り戻し、存在感を示した。
このような活躍ぶりから、韓国のネット上ではキム・ボギョンのことを「有観客の妖精」や「有観客専門選手」と呼んでいる。
とはいえ、キム・ボギョンの活躍は全北現代からすれば嬉しいニュースだろう。昨シーズンまでライバルの蔚山現代でプレーしていた彼が、今は自チームで優勝を成し遂げようとしているからだ。
残り2試合となったKリーグ1で、全北現代は蔚山現代とし烈な優勝争いを繰り広げている。こうした状況で中盤の核を担うキム・ボギョンが完全復活できれば、全北現代は中盤でさらに多様なオプションを組むことができる。
蔚山現代と激突する第26節は、来る10月25日にアウェーで行われる。はたしてキム・ボギョンは、全北現代を史上初のKリーグ4連覇に導くことができるだろうか。
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