元柏レイソルの韓国代表MFキム・ボギョン(30・全北現代モータース)が現在、“韓国サッカー界の教育放送”を目指して領域を広げているようだ。
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昨年3月、キム・ボギョンは動画配信サイト『ユーチューブ』で自身のチャンネル“KBK Football TV”を開設した。
現役選手兼ユーチューバーがプロスポーツ界でトレンドになっている中、キム・ボギョンは良質なコンテンツを創り出し、グラウンド外のコミュニケーションにおいてもMVP級の活躍を繰り広げている。
そして、今や約3万7000人の登録者数を誇るキム・ボギョンのチャンネルは、単に注目の集まるコンテンツを提供する他の選手と違い、“教育コンテンツ”を主に取り扱っている。
Jリーグやプレミアリーグなど海外経験が豊富な彼は、プロ選手を夢みる有望株やアマチュア選手、ルーキーを対象に、正しいトレーニングのノウハウを伝えるべく、ユーチューブに挑戦したという。
キム・ボギョンは「(先輩と呼ばれる立場になって)“幼いころから専門的な練習方式に早く触れていれば、もっと優れた選手になっていたのではないか”と思う時がある。間違ったやり方で練習している今の若手を見て、面白さよりも情報伝達を目的に始めた」と、チャンネル開設の経緯を明かした。
キム・ボギョンは投稿したコンテンツを見ると、これまでクラブや代表チームを行き来しながら身に着けた基本トレーニングや、競技力につながるコンディション管理のノウハウなどが充実している。実際、韓国では多くのアマチュア選手がキム・ボギョンの映像を教科書代わりにしている。
もちろんチャンネル登録者数は一般のサッカーファンが大多数だ。選手の多様な姿を見たいファンの要求にも応えるべく、キム・ボギョンはトレーニングのノウハウ以外に日常の動画も公開している。
そんなキム・ボギョンは最近、所属チームと関わりの深い全羅北道全州市(チョルラブクド・チョンジュシ)の情報提供企業『ヌビオン同組合』と提携契約を結んだ。この企業はサッカーをはじめ、地域社会のさまざまなコンテンツ制作にも携わっている。
キム・ボギョンは「予想よりもはるかに多くの関心をいただき、いろいろと悩むようになった。今のコンテンツが、韓国サッカー産業の一部分を占めてくれたらもっと良いだろうと感じた。まずは僕がプレーする地域(全州、全羅北道)社会にポジティブな影響をもたらすコンテンツを提供したいと考えた」と話し、次のように続けた。
「(サッカー以外にも)地域社会の助けになる教育的なコンテンツへと拡張し、ファンや地域民の模範的なチャンネルとして知ってもらいたい」
キム・ボギョンは地域の情報提供企業と手を組み、“サッカー都市・全州の宣伝”、“サッカーと地域観光文化連動プロジェクト”などをテーマに、多彩なコンテンツの制作に乗り出している。
当該企業の関係者は、「キム・ボギョンは収益の創出ではなく、才能の寄付の意味でユーチューブを運営してきた。今回の地域社会のためにコンテンツも刺激的な素材を避け、本来の趣旨に沿った内容にするため、議論を行っている」と述べた。
時を同じくして、韓国政府はコンテンツや観光、スポーツ産業を複合的に育成する政策を打ち出している。キム・ボギョンのような有名選手が公益的な目的で先立ってコンテンツを制作していることは歓迎すべきことだろう。
サッカー選手としての活躍と同程度に、“コンテンツ・クリエイター”キム・ボギョンの今後に韓国で注目が集まる理由はそこにあるようだ。
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