仲間のミスも帳消し!リュ・ヒョンジンの好投に絶賛の声「雑巾とバケツを持って掃除した」

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「リュ・ヒョンジンを十分に理解しても、多彩な球種を投げるため打者は苦境に陥る」

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かつてロサンゼルス・ドジャース時代にリュ・ヒョンジン(トロント・ブルージェイズ)の活躍を見守ったマイアミ・マーリンズ率いるドン・マッティングリー監督は、1-2で敗れたブルージェイズ戦後、相手先発投手の攻略に失敗したことを敗因に挙げた。

マッティングリー監督は「球速を自由にコントロールし、バックドアの球種も投げる。彼のスタイルを理解しなければならないが、それでも簡単に攻略するのは難しい」と絶賛した。

ブルージェイズ率いるチャーリー・モントーヨ監督も、「野手がフライを逃すなどのミスをしても、リュ・ヒョンジンは素晴らしい投球を続けた。本当に素晴らしく、なぜエースであるかを証明してくれた」と称賛を続けた。

リュ・ヒョンジン

チームメイトのミスを尻拭いしたリュ・ヒョンジン

リュ・ヒョンジンのシーズン3勝目は、両チームの監督から絶賛を引き出すほどに偉大だった。

チームメイトが何度もミスを連発しながらも、完全に自身の能力でピンチを乗り切ったのだ。彼は6イニングまで投げて8奪三振1失点の好投を見せた。

それでも、リュ・ヒョンジンはチームメイトを責めることはしなかった。彼は「野手がわざとアウトになろうとするわけでもないし、相手の守備にやられたのだと思う。先発投手にとってはどうしようもない部分だ」とし、たいしたことではないといった反応を見せた。

また、「先制点を与えないようにいつも準備している。今日の試合もその部分に集中した」と強調した。

野手の予期せぬミスで走者をためても、自分の力で乗り切れば良いという意味だ。逆に、自身の失投で試合を難しくしても野手の好守備でピンチをやり過ごすこともあることから、一試合のミスを心にとどめる必要は無いという意味も込めたものとみられる。

実際、リュ・ヒョンジンは「失投が出たからといって打者へのアプローチが変わるわけではない。走者がどこにいるかで投球は違ってくるが、最初からアプローチを変えるわけではない」とし、「8月と同じような感覚でよく投げることができた」と自らを評価していた。

5回まで89球を投げたため交代の可能性もあったリュ・ヒョンジンだが、6回までマウンドに上がった。「投球数が100球に達していなかったうえ、力も落ちていないと感じた。投手コーチと相談して6回もマウンドに上がった」と本人は説明する。

6回はブライアン・アンダーソンに2塁打を放たれて失点の危機に追い込まれたが、後続をすべて凡退させ、クオリティ・スタート(QS/先発6イニング以上で3失点以下)達成の土台を築いた。「2塁打を打たれた後、次の打者を早めに処理できたのが功を奏した。その選手との勝負が長引いていたら交代していたはずだ」と述べた。

リュ・ヒョンジンの活躍ぶりを受け、メジャーリーグ公式サイト『MLB.com』は「リュ・ヒョンジンはエースがどうあるべきかを見せてくれた。雑巾とバケツを両手に持ち、仲間が起こした混乱をきれいに掃除しているかのようだった」と伝えていた。

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