サッカー韓国代表の“ファン・トリオ”ことFWファン・ウィジョ、FWファン・ヒチャン、MFファン・インボムの3人は、韓国人欧州組の新勢力として台頭することができるだろうか。
【写真】韓国代表の“美女パートナー”を一挙紹介。ソン・フンミンの恋人は!?
2018年ジャカルタ・アジア大会で金メダルを獲得し、その活躍からそろってA代表にまで上り詰めたファン・トリオ。彼らにとって2020-2021シーズンは、それぞれのキャリアにおいてとても重要なシーズンとなる。
プレミアリーグ屈指のフォワードと呼び声高いソン・フンミンを除き、韓国人欧州組活躍の声が聞こえてこないなか、ファン・トリオが新風を吹き込んでくれるかどうかが関心事となっている。
昨夏にガンバ大阪を離れてフランスのリーグ・アンに参戦したファン・ウィジョは、ボルドーで2シーズン目を迎える。
昨シーズン、ファン・ウィジョはリーグ戦24試合(うち先発19回)に出場して6ゴール2アシストを記録。リーグ終盤の2月には3ゴールを決めるなどしたが、新型コロナウイルス感染症の影響で早期終了が決まったことで、シーズン二桁得点には惜しくも届かなかった。それだけに、2020-2021シーズンこそ二桁得点を達成したいところだ。
本人のモチベーションもいつになく高い。自身の獲得に関与したとされるパウロ・ソウザ監督が昨シーズン限りで退任し、新たにジャン=ルイ・ガセ監督が就任した。それでも、ファン・ウィジョは新監督体制で迎えたプレシーズンマッチで2アシストに成功し、去る22日に行われたナントとのリーグ開幕戦でも先発出場し、75分間プレーした。
昨シーズンに続き、今シーズンも左サイドでの起用が見込まれるファン・ウィジョ。本職のセンターフォワードではなくとも、欧州で生き残るためにはゴールやアシストで価値を証明しなければならない。韓国代表の中核を担うストライカーの活躍には、A代表を率いるパウロ・ベント監督も非常に注目している。
オーストリアのザルツブルクで4シーズン通算45ゴールを挙げたファン・ヒチャンは、ドイツ・ブンデスリーガのライプツィヒへと移籍した。
ザルツブルクと姉妹クラブ関係にあるライプツィヒは、チェルシーへ旅立ったドイツ代表FWティモ・ヴェルナーの後釜として、いち早くファン・ヒチャンに目を付けた。
すでに選手登録が締め切られていたため、ファン・ヒチャンはポルトガルのリスボンで集中開催されたUEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメントには出場できなかった。それでも準々決勝、準決勝とビッグゲームを間近で観られたことは大きな経験となったはずだ。
ユリアン・ナーゲルスマン監督体制のライプツィヒは、ファン・ヒチャンのような猪突的で得点力に優れたフォワードを望んでいた。来シーズンは、9月11日に行われるDFBポカール1回戦のニュルンベルク戦から幕を開ける。
創設11年でCLベスト4を達成したライプツィヒで、ファン・ヒチャンは序盤戦から自身の実力を発揮する必要がある。
【注目】ファン・ヒチャンのザルツブルク時代秘話「クロップ監督が…」
アメリカのメジャーリーグサッカー(MLS)で2シーズンを過ごしたMFファン・インボムが、今夏ついに欧州進出に成功した。ビッグリーグへのステップアップの足がかりとしてロシア・プレミアリーグのルビン・カザンに加入した。
2008年と2009年にリーグ優勝を果たしているルビン・カザンは、チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグの出場経験もある伝統の強豪だ。
だが、チームは昨シーズン、16チーム中10位と低迷。欧州カップ戦への出場権も逃した。そこで、ルビン・カザンは攻撃面で多角化をもたらすべく、テクニックに優れたファン・インボムを迎え入れた。
彼は去る22日にアウェーで行われたCSKAモスクワ戦で後半から途中出場し、約10分間プレーした。チーム合流から間もなくしてデビュー戦を戦うことになったが、機敏な動きやチームメイトとの連携を披露。ルビン・カザンもファン・インボム投入後に決勝点を挙げ、1-2と接戦を制することができた。
ルビン・カザンの本拠地であるカザン・アリーナは、奇しくも韓国が2018年ロシアW杯グループステージでドイツを2-0で下したスタジアムでもある。
韓国代表が大金星を挙げた地で、ファン・インボムが欧州でのキャリアを華やかに切り開くことができるか。今後の戦いぶりが注目される。
前へ
次へ