今年のワールドシリーズは中立地で開催されるかもしれない。第1戦から第7戦まで同じ球場でシリーズが行われるという話だ。
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新型コロナウイルス感染症の直撃打を浴びたメジャーリーグ(MLB)が、ポストシーズンの運営方式を大きく変える可能性がある。
MLB事務局は、9月末からスタートするポストシーズンを“バブル体制”で運営することを考慮している。NBAやNHLのようにリーグ運営を特定の地域に限定し、ポストシーズンを進行するというものだ。
NBAは米フロリダ州オーランドを集中開催地と定め、シーズンを再開させた。選手や球団関係者のみならず、メディアまでもホテル施設に隔離され、試合が行われている。NHLも同様で、カナダのトロントとエドモントンの2カ所に開催地を分けてプレーオフを行っている。
全試合を中立地で行っているNBAとNHLは再開以降、新型コロナ感染者ゼロを維持している。
反面、MLBは既存の方式を固守した。当初は春季キャンプが行われるアリゾナ州やフロリダ州に限定したシーズン開催も考慮されたが、最終的には例年と同じくホーム・アウェー方式で60試合の短縮シーズンを行うことに決めた。
ただ、こうした決定が取り返しのつかない結果を生んでいる。選手合流段階で感染者が続出し、開幕以降にはマイアミ・マーリンズとセントルイス・カージナルスで集団感染が発生した。マーリンズとカージナルスはもちろん、この2球団と試合した相手球団側も、一時的にシーズンを中断した。
ここまで全試合を消化しているシカゴ・ホワイトソックスやオークランド・アスレチックスらが19試合を終えた一方で、8月に入り一試合も消化できていないカージナルスは、わずか5試合のみを終えた状態だ。
結局、MLB事務局は遅れた後悔の中でバブル体制を見据えているものとみられる。クライマックスであるポストシーズンまで新型コロナによる中断はできないという意志を示し、バブル体制による開催が可能な地域を調査している。
現地メディア『ジ・アスレチック』は8月13日(日本時間)、バブル体制の候補地として西部カリフォルニア地域と中部イリノイ州、そしてニューヨーク州とペンシルベニア州、メリーランド州が隣接する東部、南部テキサス州などを挙げた。
西部はドジャース、エンゼルス、パドレス、中部はカブス、ホワイトソックス、ブルワーズ、東部はヤンキース、メッツ、フィリーズ、ナショナルズなどが隣接する。南部にはレンジャーズとアストロズがあるが、レンジャーズが昨年まで使用したグローブライフパークの活用も可能だ。地域ごとに3球場以上を保有しているだけに、計16チームが参加するポストシーズンをバブル体制で進めることができる。
現場の反応は肯定的だ。ウィル・ハリス(ナショナルズ)やジェイク・オドリッジ(ツインズ)らはバブル体制に賛成の意を示した。エンゼルスのジョー・マドン監督も「以前から考えられた方法だ。MLB事務局はもう、どうにかシーズンを完走できる方法を講じなければならない」と明かす。彼らは皆、短期戦のポストシーズンならばバブル体制を甘受できると話している。
ポストシーズン初戦は9月30日に行われる予定だ。ナショナル・リーグとアメリカン・リーグでそれぞれ8チームがポストシーズンに進み、ワールドシリーズまで計3度のシリーズを経る。
混乱が続く今シーズンのMLBだが、無事にワールドシリーズまで終えることはできるのだろうか。
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