元阪神タイガースで現在は韓国プロ野球サムスン・ライオンズでプレーするオ・スンファン(38)が、8月4日の斗山ベアーズ戦でシーズン7回目のセーブを記録した。試合は6-3でサムスンが勝利している。
【注目】「ただの“客寄せパンダ”ではない」オ・スンファンの韓国復帰
オ・スンファンがセーブを記録したのは去る7月18日のロッテ・ジャイアンツ戦以来4試合ぶりだ。
この日、オ・スンファンは先頭打者を一塁ゴロで処理すると、続くバッターに二塁打こそ放たれたものの、後続を凡打や三振に仕留めチームの勝利を守った。
前回登板した2日のキウム・ヒーローズ戦では2-2の同点で迎えた延長10回表に2失点を喫して敗れる屈辱を味わったオ・スンファン。だが、今回のセーブで再び立ち直ることができた。
試合終了直後、オ・スンファンが真っ先に喜びを分かち合ったのは捕手のカン・ミンホ(34)だった。
カン・ミンホはケガからの復帰戦となった今回の試合でシーズン11号目のホームランを記録した。それだけでなく、投手陣5人の継投リレーも最後までリードし、“女房役”らしい活躍を披露した。
試合以外でも彼のリーダーシップは光った。
カン・ミンホは、7月から球威の衰えを指摘され始めたオ・スンファンが周囲の雑音によって揺れ動かないよう、チームメイトや“弟分”としてベテラン投手をリードした。
彼は「実際、最近周辺から(オ・スンファンの)ファストボールが良くないと話す。それでも、(韓国の数え年で)39歳になる年齢であんな風に投げられること自体が、後輩たちの手本になる」と力を込めた。
この日、オ・スンファンのファストボールが記録した球速は最高148キロ。全盛期に見せた重みのある剛速球では無かったが、スライダーやカーブを上手く織り交ぜて突破口を作った。
オ・スンファンが安定感を取り戻せるよう、カン・ミンホがかけた言葉は「やっていた通りにやればいい」。「“ヒョン(兄さん)の思い通りに力強く投げろ”と言ったし、(以前には)この機会に運動も頑張ろうと助言した。(最近では)朝、熱心にウェイトをしていたよ」と笑いながらカン・ミンホは話す。
カン・ミンホは “セーブ王”オ・スンファンの姿を期待する。変化球で勝負するより、安打を打たれたとしても揺らぐことなく、オ・スンファンだけの剛速球で我が道を歩むことを望んでいる。
「最近は(ボールに)力がついたように感じる。実際、(今回の試合で)パク・ゴンウに投げた初球も失投だったが、力がついたことでファウルになった。ツーシームやファストボール、スライダーなど球種は増えたが、オ・スンファンならではのカラーで突き進むべきだ」と、カン・ミンホは“セーブ王”の再起を願った。
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