韓国プロサッカー連盟と韓国プロサッカー選手協議会が行った選手の年俸削減交渉が不発となり、クラブと所属選手が別途で協議しなければならない状況に置かれた。
新型コロナの余波でKリーグの複数クラブが財政難に陥ったなか、プロサッカー連盟と選手協議会は今年4月中旬から2カ月間にわたる年俸削減交渉を行ったが、利害関係が一致せずに見解の差を埋められなかった。
プロサッカー連盟は7月17日の代表者会議で、1~2部22クラブの選手協議会との年俸削減交渉が不発となったと明かし、独自に所属選手と交渉するガイドラインを伝達したとされる。高額年俸者から低額年俸者まで、削減基準を差分的に適用した内容だ。
しかし大多数のクラブは、選手と交渉するテーブルにすら座ってもいない。「現実的に今になって年俸削減について話し合うのは不可能だ」というのが、全体的な見解だ。
プロサッカー連盟と選手協議会が長期間の交渉を続けながら、クラブはそれぞれ具体的なガイドラインが出てくることを願った。しかし、これといった成果が得られないままKリーグが開幕し、すでにリーグが進行している。
Aクラブ関係者は「時間があまりにも過ぎた。現在は優勝争いをするクラブもあり、降格圏から脱出しようとするクラブもあり、それぞれが具体的な目標があるため、この状況で選手の年俸に触れるだけでも雰囲気が悪化し、成績に影響する可能性が高い」と述べた。
Bクラブ関係者は「年俸削減は実際には苦痛を分担する象徴的措置」とし、「シーズン残りの期間と関連して削減の議論をしようというもので、実質的にクラブが財政難を解決するほど高い金額は出てこない。事務局と選手団の間に不協和音だけが残る可能性がある」と強調した。
Cクラブ関係者は「年俸削減を差分的に適用するのも現実的に容易ではない。それぞれ事情が異なるではないか。また試合数は減ったが、以前と同じように毎日トレーニングして試合に出場し、本分を尽くしているので、年俸削減を一方的に要求することも難しい」と述べた。
もちろん資金力に余裕がない、いくつかの市・道民クラブは、選手の年俸削減を望んでいる。しかし年俸削減は全クラブが参加すべきであり、いくつかのクラブだけが推進するとなると困難が伴う。
Dクラブ関係者は現実的な状況を考慮して、むしろ来年シーズンを控えてクラブ代表と選手代表が集まり、年俸削減交渉を行おうとした。同関係者は「新型コロナの影響で今年は難しい状況なのは明らかだが、実際のところ来年がさらに心配」とし、「今のように立場の差が発生する時期に無理に選手と交渉するよりも、新シーズンを控えて意見を話し合ってみるほうが賢明なのでは」と話した。
Eクラブの高位関係者は、勝利手当ての廃止について言及した。彼は「野球は勝利手当てが別途にないではないか。私たちも選手の年俸はそのままにして、勝利手当てをなくすことを検討してみてもいいと思う。勝利手当てもかなり多くの金額だ」と述べた。
しかし勝利手当てはクラブごとに策定された基準が異なっている。最初から勝利手当ての予算が少ないクラブにとっては、あまり効用がない。
結果的に今年、何か具体的な案を出すためには、選手たちが自発的に意思表明をするしかないようだ。
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