観客席にアダルトグッズの「ラブドール」を設置し、騒動を巻き起こしたFCソウルが、ホームスタジアムであるソウル・ワールドカップ競技場の管理者権限を持つソウル施設公団から“使用許可取り消し”処分ではなく、“警告”処分を受けた。
【写真】「国際的な恥」と落胆…Kリーグクラブの“ラブドール騒動”とは
7月14日、韓国メディア『国民日報』は「ソウル施設公団関係者が今回の事件に限り、FCソウルに公文書を送って正式に警告することで結論を下した」と報じた。
ソウル施設公団の関係者は「使用許可取り消し処分を下した場合、法廷争いの可能性を消すためには、FCソウルが使用許可をすでに受けた今シーズンのホームゲーム13試合をすべてキャンセルしなければならない」とし、「その場合、波紋が大きいと判断した」と明らかにした。
先立って5月17日、FCソウルは新型コロナの影響でKリーグの無観客試合が行われたなか、光州FCと対戦。その試合で観客席にラブドールを設置し、大きな議論となった。
問題のラブドールはもちろん、商品名や会社名まで中継画面に露出され、広告物と判断される余地もあった。広告物と判断された場合、設置許可を与えたFCソウルは、ソウル・ワールドカップ競技場の使用許可取り消し処分を避けられなかった。
これに対してソウル施設公団の関係者は、「諮問の結果、広告の性質を帯びる可能性もあるが、ソウル市の条例や広告物関連法が規定する広告物ではないとの共通返信がきた」と明らかにした。
ただ同関係者は、広告物の判断にかかわらず、FCソウルの使用許可取り消し自体は可能だったと伝えた。
公団関係者は「使用許可取り消し条件に“公の秩序と善良な風俗を害する恐れがあるとき”と明示されている。今回の事件に適用可能な条項」と述べた。それでもFCソウル側に故意性がなく、社会的な波紋を考慮して警告処分で終わったと述べた。
一方でFCソウルはラブドール設置事件で物議を醸しながら、韓国プロサッカー連盟から制裁金1億ウォン(約1000万円)の重い懲戒を受けた。
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