「ハードな日程への懸念はさておき、“果たして本当にできるのか”が疑問だ」
アジアサッカー連盟(AFC)が、新型コロナウイルス感染症の影響で国際大会の正常化が困難ななか、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の新しい日程を発表した。
Jリーグや韓国Kリーグが属する東地区は、来る10~11月にグループステージから決勝トーナメント準決勝までを終える集中開催が決まった。
一方で、開催地に関しては確定がなされていない。
これには現場の反応も冷淡だ。去る7月12日、AFCの事情に詳しい関係者は本紙『スポーツソウル』を通じ次のように話している。
「韓国の済州島やオーストラリアのシドニー、台湾の一部都市などが言及され、水面下で協議が行われたと聞いている。言及された地域は新型コロナの被害が少なかったり“清浄地域”と呼ばれたりしているが、問題はそれらの都市が開催をためらっているということだ」
韓国は徹底した防疫体制下でKリーグを開幕させた実績もあり、以前から“東アジアの特定国家での開催を仮定した場合”の最有力開催地と言及されてきた。
だが、去る5月以降から主要自治体を中心に再感染の兆しが見えているため、韓国としては容易に受け入れることはできない。
ほかの国も同様だ。世界で初めて“新型コロナ終息”を宣言したニュージーランドも一部関係者の間で候補地として検討されたが、ニュージーランド政府側がそれを歓迎しない雰囲気だ。
また、国ごと入国措置が異なる状況では別途に指針を設けることも現実的に無理がある。
一角では「今シーズンのACLは中止すべき」という声も出ているが、AFCとしては縮小運営であっても残りの日程を消化しようとしている。
とある関係者は「ACLの巨額な放映権料とともに、AFCは今年で主要スポンサーとの契約が終了する。来年のスポンサー確保などを考慮しなければならない状況で、今シーズンのACL中止の決定を下すのは簡単ではない」と述べた。
AFCが予定通りACLの残りの日程を進めれば、各国主要リーグの後半戦の日程が厳しくなる。Jリーグではすでに、出場チームである横浜F・マリノス、FC東京、ヴィッセル神戸らの試合日が変更されている。
韓国Kリーグからは全北現代モータース、蔚山現代FC、FCソウル、水原三星ブルーウィングスの4チームが今シーズンのACLに出場している。
AFCの発表した日程通りであれば、グループステージを突破したKリーグ勢はファイナルラウンド期間にACLの決勝トーナメントを戦わなければならなくなる。
とあるクラブAの関係者は、「多少難しくても具体的な開催地と日程が出れば、それに合わせて後半戦のチーム運営やそのほかの計画を立てられる。だが、今はどうすることもできない状況だ。もどかしい限りだ」と訴えた。
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