2018年も日本では韓国女子プロゴルファーの活躍が目立った一年だった。
賞金女王にはアン・ソンジュ(5勝)が輝き、それに続いたのがシン・ジエ(4勝)、ファン・アルム(3勝)だ。
イ・ミンヨン、ぺ・ヒギョン、ユ・ソヨンなどもそれぞれ1勝を挙げており、韓国人女子選手だけで15勝を成し遂げた。
今季のJLPGAは38試合が開催されたが、その約40%を韓国人選手が占めたことになる。
そんななかで決して派手ではないが、着実な飛躍を見せたのがユン・チェヨン(ハンファQ CELLS)だ。
韓国時代は、人気と実力の両方を兼ね備えた選手だけが選ばれるKLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)広報モデルに史上最多8年連続で選ばれる「美女ゴルファーの元祖」とも言われたユン・チェヨンは、2017年から日本を主戦場にしている。
優勝こそなかったものの、今季は29試合に出場し、11回のトップ10入り。年間MVPの選出基準となる「メルセデス・ランキング」でも9位になった(1位はシン・ジエ、2位はアン・ソンジュ、6位はファン・アルム)。
獲得賞金も5560万1586円で賞金ランキング17位になった。
韓国時代を含め自己最高の成績で、シーズン終盤にインタビューした彼女も、「今季はコース・マネジメントや精神面が成熟し、自分のゴルフをアップグレードできたかなと思う」と満足した様子だった。
だが、2017年から日本にやってきた日々振り返ると、苦労の連続だったという。
「1年目は連日のホテル生活や1人で行動することに慣れなかった。韓国ではホテル暮らしを繰り返すことはないし、家族や友人たちといつでも会えるのでリフレッシュもできる。1年目はそれもできない孤独な日々を耐えるのが精一杯でした」。
ただ、ユン・チェヨンには幸いなことに同伴者がいた。イ・ミンヨンだ。
同じくハンファQ CELLSゴルフ団に属し、同じ時期に日本にやってきたイ・ミンヨンと行動をともにできたことで異国でのツアー生活を乗り切ることができたという。
それだけに5歳年下の後輩への感謝を隠さないユン・チェヨンだが、韓国の数え年で32歳(1987年3月5日生まれ)になる彼女も凄い。まさに日本で“第二の全盛期”を迎えていると言っても過言ではないだろう。
ユン・チェヨンも言った。