一日の新型コロナウイルス新規感染者数が一桁台となり、徐々に落ち着きを取り戻しつつある韓国。
先日、韓国中央防疫対策本部に出席したチョン・セギュン国務総理が「現在の社会的距離（ソーシャルディスタンス）を置く根幹を維持しながらも、一部制限については緩和する」とし、「野外スポーツも無観客試合などで危険度を下げることができれば可能だ」としたことで、プロ野球やKリーグも再開に向けて動き出した。
プロ野球のKBOリーグは4月21日からオープン戦の性格に近い“交流戦”を実施しており、5月5日の開幕が決まった。
Kリーグを主管する韓国プロサッカー連盟も、4月20日に4月21日からKリーグ各クラブ同士の練習試合の実施を無観客で許可すると発表した。
3月中旬から新型コロナの感染予防と拡散防止のため、韓国プロサッカー連盟は各クラブに他クラブとの練習試合の自制を要請していたが、約1カ月ぶりの再開だ。メディアも試合前日までクラブに申請すれば取材可能となる（ただし、1試合につき同時に3人以上の取材が行われないようクラブは調整する）。
また、練習試合のために防疫を徹底せねばならず、選手はもちろん、審判、運営スタッフ、メディアなど試合会場にいるすべての関係者の発熱検査を実施。審判、選手たちの握手などの接触は、最低限にしなければならない。
徹底した管理のもとで行われることになるわけだが、韓国内の状況が安定し続け、政府が来月5月6日から社会的距離を置く施策の緩和を発表した場合には、観客も受け入れる可能性もある。ネット中継も検討されているという。
新型コロナの感染拡大が深刻化したときは「Jリーグから学ぶべき」と厳しい指摘もあったKリーグだが、サポーターたちにとっても歓迎すべきニュースだろう。
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いずれにしても今回の決定でKリーグは、再開とシーズン開幕に向けて動き出した。
韓国プロサッカー連盟は3月30日、新規感染感染者が40人以内でそれが2週間以上続き、ウイルスが一定水準以上に統制された状態の場合、開幕時期を改めて議論することで意見をまとめていたが、最近はそれが現実になっている。
4月9日から19日まで新規感染者数は40人未満が続いており、4月19日には一桁の8人に大きく下落した。4月20日も9人だった。開幕時期を調整できる時期が来たわけだ。
今季は開幕が2カ月以上遅れたこともあり、1部リーグのKリーグ1は27ラウンド（レギュラーラウンド22試合+ファイナルラウンド5試合）体制で行われることが有力視されているKリーグ。
早ければ今週中には韓国プロサッカー連盟の理事会が開催され、開幕日が決まるかもしれない。
（文＝慎 武宏）
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