厚顔無恥の典型といわざるを得ない。日本の東京オリンピック組織委員会、森喜朗会長の話だ。
森会長は首相時代(2000~2001年)から“妄言製造機”として有名だった。最近は東京五輪の延期と関連した発言でも、妄言を繰り返している。
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森会長は去る3月28日、日本テレビ系列の番組に出演し、東京五輪の延期で発生が見込まれる追加費用に関して「この問題だけはどこに責任があるわけではない」とし、日本側だけでなくIOCも負担すべきとの見解を述べた。
日本メディアはオリンピックの1年延期で、施設維持となどの追加費用が6400億円に上ると推算した。そのコストをIOCに負担させる、つまり責任を転嫁するというのが、東京オリンピック組織委員長の考えというわけだ。
年齢制限のせいで困惑を経験しているサッカーについても、妄言を吐き出した。
森会長は「他のスポーツは年齢制限なんてない。サッカーだけ23歳。ある意味わがまま、それが24になろうが、25になろうが知ったこっちゃない」と話した。日本でもサッカー代表の一部が年齢制限のせいで、来年のオリンピックに参加できないという声がある。
森会長は「オリンピックはベストの選手が集まって競技することになっている。サッカーは正直言って、オリンピックよりもワールドカップにウエートを置いている」とし、「サッカーはオリンピックに参加しなくていいとまで国際サッカー連盟(FIFA)は言っていたようだ」などと、不快感を示した。
しかし、日本が東京五輪での金メダル獲得に死活をかけている野球こそ、メジャーリーグと世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が食い違いを見せている代表的な種目だ。
メジャーリーグが協力しないことで、オリンピックの野球競技は大会ごとに不要議論に苦しんでいる。
東京五輪では、野球の金メダルで国民スポーツの権威を取り戻すとの思惑を抱え、開催国特権で野球を正式種目に採択した。森会長の論理通りなら、種目のトップ選手が出場していない野球こそ、オリンピックに含まれるべきではない種目ということになる。
まさに支離滅裂としかいいようがない。
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