「FCソウルに対する思いは変わらない」
“ウルサン・マン”に生まれ変わったイ・チョンヨン(31)だが、古巣への愛情は変わらない。
イ・チョンヨンは3月5日、ソウルのサッカー会館で蔚山現代(ウルサンヒョンデ)FC入団会見を行った。
新天地で背番号72を選んだイ・チョンヨンは「FCソウルは最も愛するチームの一つだ。今、蔚山現代のユニホームを着たからといって、気持ちが変わるわけではない」と強調すると、かつて2004年から2009年まで過ごした“古巣”FCソウルについて、次のように話した。
「幼いときからプロ生活をスタートさせた場所だ。プロ選手として、サッカー選手として最高の経験をさせてくれたチームであり、感謝している。FCソウルも今シーズン、良い成績を出してくれることを祈っている」
イ・チョンヨンは2018年から1年半の間、ドイツ2部のボーフムでプレーしていた。しかし、クラブとの契約が満了となったことで、新たな移籍先を探していた。
そこで、Kリーグ復帰を模索したイ・チョンヨンは優先交渉権を持つ“古巣”FCソウルと先に交渉を行ったが、見解に大きな差が出てしまった。
2年前、プレミアリーグのクリスタル・パレスを退団し、新天地を探した際にもイ・チョンヨンはFCソウルとの交渉テーブルに座ったことがある。当時も、両者で大きな温度差があり、最終的には復帰が破談となっていた。
そして、今冬でもFCソウルと決裂したイ・チョンヨンは、かねてから自身の獲得を望んでいた蔚山現代と手を組んだ。
しかし、FCソウルと結んだ違約金条項の解決が残っている。
去る2009年、FCソウルからプレミアリーグのボルトン・ワンダラーズへ移籍時、イ・チョンヨンは今後Kリーグに復帰する際、FCソウル以外のチームと契約した場合に違約金を支払わなければならないという条項にサインした。
イ・チョンヨンの違約金は6億ウォン(日本円=約6000万円)と知られている。しかし、金額策定の根拠が不明確である点が問題に挙げられている。
2008年北京五輪や2度のワールドカップ出場など、さまざまな国際大会も経験しているベテランのイ・チョンヨン。愛する古巣でのKリーグ復帰は叶わなかったが、韓国のサッカーファンを前にどんなプレーを披露してくれるか期待したい。
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