ここ3カ月でファン・ウィジョ(ガンバ大阪)に対する見方が一変した。
ファン・ウィジョは11月17日に行われた韓国対オーストラリアの親善試合(1-1)で、前半22分に先制ゴールを決めた。キム・ミンジェのロングパスを守備裏のスペースで受けて、きっちりとゴールネットを揺らした。動き出し、トラップ、決定力のすべてが光るシーンだった。
この試合の韓国は、守勢に追い込まれた。試合開始直後から前半中盤まで、オーストラリアは組織力で試合を支配した。キ・ソンヨンが抜けた韓国は、オフェンスの展開に苦労し、最前線のファン・ウィジョはボールを触れる機会も少なかった。しかしファン・ウィジョはワンプレーで試合の流れを覆した。ファン・ウィジョは同試合初シュートを得点につなげ、韓国に先制点をもたらした。
得点後は試合の雰囲気が変わった。韓国は余裕を持ってプレーできるようになり、地に足のついた試合を展開した。ストライカーの得点がどれだけ試合に大きな影響を与えるかを再確認した試合だった。
当然ながら、ファン・ウィジョに対する賛辞が続いている。わずか3カ月前までは想像もできなかったことだ。
去る8月、ジャカルタ・アジア大会を控えてU-23韓国代表キム・ハクボム監督は、ワイルドカードとしてファン・ウィジョを選択した。当時、ファンの反応は冷ややかだった。2人が城南FC時代をともにしたという理由だけで、“人脈サッカー”と非難する声が少なくなかった。
しかしファン・ウィジョはアジア大会7試合で9ゴールを決め、世論を覆した。勢いに乗るとA代表ベント監督の招集を受け、10月のウルグアイ戦でも得点に成功し、存在感を誇示した。そして今回の得点だ。ウルグアイは世界レベルのチームであり、オーストラリアはアジアカップ優勝を争うチームという点を踏まえると、ファン・ウィジョの活躍は意義が大きい。
ファン・ウィジョは全盛期を迎えている。2018年に出場した公式戦44試合で、なんと32ゴールをあげた。Jリーグで16得点、カップ戦でも5得点をあげており、アジア大会の9得点とAマッチ2得点もある。韓国を超えて、アジアトップクラスのストライカーという評価は、決して誇張とはいえないだろう。1992年生まれのファン・ウィジョは満26歳。サッカー選手としての技量がピークに達する時期に入ったといえる。
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最大の武器は、自信だ。