2016年3月には、韓国の製菓会社「オリオン」から発売されたスナック菓子「コブッチップ」が、ヤマザキビスケットの「エアリアル」にそっくりと炎上。
オリオン側は「エアリアルとは製造方法が違う」とかたくなにパクリ疑惑を否定したが、関係者が「エアリアル」の製造方法についてあまりにも詳しく知っていたため、かえって疑惑を深めたものだった。
昨年1月には同じくオリオンが、ロイズ(ROYCE’)の代表商品「生チョコレート」と類似する「マーケットオー・生チョコレート」を別ブラントから発売。
一部の消費者は「ロイズの正式輸入品と勘違いした」らしく、製造会社のオリオンに対して激しい非難の声が上がっていた。
韓国でパクリ疑惑が絶えない理由は何か。韓国メディア『アジアタイムズ』の取材に応じた関係者はこう話す。
「食品業界では新商品を成功させるのが難しいので、長期間の研究開発は損失を生むだけと考える傾向がある。だから短期間で売上を上げられる“MeToo戦略(成功商品を模倣するマーケティング戦略)”を選ぶのではないか」
多くのメーカーが革命的な商品の開発に相当な労力を費やす中、短期的な売上上昇にのみ費用を投下しているといったところだ。
他の関係者も、『時事オヌル・時事ON』の取材でこう指摘している。
「韓国内の不景気と、中国内の売り上げ不振などが重なって、食品メーカーらが安定的で保守的な方法を模索している。これは長期的に見ると国内業界の競争力を失うことなので、研究開発に集中する必要がある」
また、パクリが横行する背景には法律でしっかり裁けないことも理由の一つにあるらしい。
2014年には「ポテトチップス しあわせバター」(カルビー)から“インスパイア”された「ハニーバターチップ」(ヘテ・カルビー)が大ヒットし、韓国内で40個以上の類似商品が堂々登場した事例もある。
いずれにしても、韓国で絶えないお菓子のパクリ疑惑。
ネット上では「国の恥」という声も上がっているが、今後もパクリは絶えないのか。早急に対策が打たれることを願うばかりだ。