韓国の裁判所が故パク・ウォンスン前ソウル市長の遺族の相続放棄と限定承認を受け入れた。
相続放棄は財産と負債の相続をすべて放棄するものであり、限定承認は相続した財産以上の負債を返済しないという意味を表明するものだ。
10月30日、法曹界によると、ソウル家庭裁判所は前日、パク前ソウル市長の子女の相続放棄の申請と、夫人カン・ナンヒ氏の限定承認申請を受容した。
家庭裁判所に申請する相続放棄と限定承認は、特別な理由がない限り受け入れられるとされている。遺族が相続放棄を決めたのは、パク前ソウル市長が残した7億ウォン(約7000万円)の借金のためと推定される。
ソウル市長を務めていたパク・ウォンスンは今年7月9日午前、「やむを得ない事情」で当日のスケジュールをすべてキャンセルし、同日10時44分頃にソウル鍾路(チョンロ)区の公邸から外出し、10時53分に明倫洞(ミョンリンドン)の公園にいたと確認された。
7月9日17時20分頃になってパク・ウォンスンの娘が、連絡が取れないと警察に通報し、警察と消防がパク市長の足取りを追跡、捜索していた。そして7月10日0時1分、ソウル北部にある北岳山(プガクサン)の粛靖門(スクチョンムン)付近で遺体が発見された。遺書も見つかっている。
パク・ウォンスは当時、元ソウル市庁職員からセクハラの容疑で告訴されていた。警察関係者などによると、パク・ウォンスンの元秘書Aさんが「過去にパク市長からセクハラされた」と警察に告訴していたという。
しかし彼が死亡したまま発見されたため、Aさんの告訴は「公訴権なし」で終結となった。「検察事件事務規則」第69条で、捜査を受けた被疑者が死亡した場合の検査は「公訴権なし」として不起訴処分になる。
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