新型コロナウイルスに感染すると、患者1人当たり約4400万ウォン(約440万円)の疾病費用が発生することが明らかになった。
疾病費用とは、医療費や疫学調査など患者の管理にかかった費用と、労働生産性の損失を合わせた金額。韓国の累積感染者数が1万1000人を超えたことを考慮すると、新型コロナによる社会的コストは、少なくとも数千億ウォン(数百億円)に達すると分析される。
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5月18日、『聯合ニュース』が新型コロナ感染拡大のシナリオをもとに、新型コロナの疾病費用を分析した結果、直接または間接的にかかるコストは、患者1人当たり4400万ウォンだった。
この費用は、1人の新型コロナ感染者が4日後に21人に感染させ、その21人が4日後に3.5人ずつ感染させ、8日間で計95.5人の感染者が発生したと仮定し、現時点で確認可能な費用に基づいて計算したものだ。
疾病費用は通常、直接医療費、直接非医療費、間接費用の3で算定する。
疾病管理本部と健康保険公団が出した分析資料を活用し、直接医療費を計算した結果、95.5人で計6億ウォン(約6000万円)、1人当たり625万ウォン(約62万5000円)の医療費を使うことがわかった。
直接非医療費は計4億ウォン(約4000万円)、1人当たり430万ウォン(約43万円)だった。疫学調査とデータ収集・管理、電算システムの構築と研究、育児や家事労働の費用を最小限に算定して合計した。
間接費用は、感染者や隔離対象者が仕事をできずに発生した経済的損失を指す。計32億ウォン(約3億2000万円)と計算され、患者1人当たりの経済損失額は3370万ウォン(約337万円)に達した。
損失額がこれほど大きな理由は、感染者1人が接触者数十人を作り、彼らも隔離状態で相当期間、仕事を休まなければならないからだ。
感染者の70%(67人)が労働可能年齢と仮定し、1人当たりの労働損失日数を20日、一日の給与を7万7563ウォン(約7756円)とすると、労働損失額は計1億370万ウォン(約1037万円)だ。
感染者95.5人が、1人当たり隔離者を60人ずつ生み、その70%(4011人)が労働可能年齢と見ると、義務隔離期間である14日間の週末・祝日を除く10日間に発生する労働損失額は、一日の給与7万7563ウォンを代入すると計3億1100万ウォン(約3110万円)に上る。
新型コロナ医療費の請求額などを管理する健康保険審査評価院の関係者は、「病気の性質上、患者が短時間で爆発的に増え、それに伴い隔離者も大規模となったため、新型コロナによる経済的な影響が相当なものと見られる」と述べた。
なお5月17日0時現在、韓国における累計感染者数は1万1050人。検査を受けた人数は計74万7653人だった。検査を受けた人の多くが自宅隔離を経験した。
隔離が解除された患者は9888人、治療中の患者は900人だ。
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