韓国の丁世均(チョン・セギュン)首相がソウルの梨泰院(イテウォン)のクラブで発生した新型コロナウイルス集団感染と関連し、「政府は可能なすべての資源を活用し、最善をつくして拡散遮断に乗り出す」と明らかにした。
チョン首相は同日午前、政府ソウル庁舎で主宰した中央災難安全対策本部会議で「今回の地域感染をこれ以上拡大させずに、ここで防げるかどうかが今後の防疫の成否を左右する」と強い口調で述べた。
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これに先立ち、5月2日に京畿道の龍仁(ヨンイン)市の66番目の感染者Aが梨泰院のクラブや居酒屋などに行って以降、少なくとも19人の感染が確認されるなど、地域での集団感染が発生した。
チョン首相は「大邱(テグ)で高い代価を払った教訓のように、迅速かつ広範囲な対応が最善」と強調した。
このため、疫学調査を通じて迅速に接触者を探し出し、接触者に対して広範囲な診断検査を実施して感染者を発見した後、迅速に地域社会から隔離させなければならないとした。中央防疫対策本部と地方自治体が協力して作業を行っていると、チョン首相は伝えた。
チョン首相はただ「遊興施設の特性上、1500人余りの梨泰院クラブ訪問者のうち、接触者を明かすのが容易でなかったり、身分を明かさない人が相当数いるようだ」と述べた。また「あらゆる手段を動員して最短時間内にこれらを捜し出し、診断検査を実施してほしい」と注文した。
チョン首相は「関連機関では接触者を探すための情報照会要請を最優先に処理してほしい」と頼んだ。被検査者の身元保安にも格別に留意し、接触者が隠れずに診断検査を受けるようにしなければならないと強調した。
チョン総理は「連休期間中の4月30日から5月5日まで、梨泰院のクラブと近くにいた方は自分と地域社会の安全のために症状がなくても近くの選別診療所を訪れて、診断検査を受けることを心よりお願いする」とし、「皆さんの自発的な協力が重要だ」と念を押した。
「ためらうほど家族と隣人、地域社会に伝播する危険が大きくなるという点を肝に銘じてほしい」として、会見を締めくくった。
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